第二十六章・再び王都へ!って、いきなりバラしちゃったよ。
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第二十六章・再び王都へ!って、いきなりバラしちゃったよ。
俺たちは氷の大地を抜けると、ソリを返して普通の大地に戻った。
そういえば、リンのアイスクリスタルだが、結局そのまま貰っちゃったけど、これをどうすればいいんだっけ?
それに関しては、ルルチェが言った。
「そのアイスクリスタルだけど、王都に持っていけば地位は上がるし、金品や土地なんかも貰えちゃうシロモノだったわね」
ああ、そんな話もあったな。
「じゃあ、これを王都に持っていけば、俺たち一生遊んで暮らせるということか?」
俺のテンションが上がる。まぁ、当たり前か。
「リューイチ、あなたは本当に引きこもり体質なんですね」と、コマドリが言う。
あ、そうなのか?地吹雪のリンには、あんなに引きこもりの説教まで垂れたというのに、自分は……。
でも、俺は自主的に引きこもったわけではない。ものすごいイジメに遭ったからなんだ。
あの頃の俺は、チートとはまったく無縁のイジメられる要素でも持っていたのか、なんだかすごく痛みや苦しみに耐えなくてはいけない状態だったのだ。
原因は、高校一年の時に、イジメをするやつが、俺のことをいきなり「こいつダッペに似てねー?」とか言われてからだ。
だいたいダッペって誰だよ?
それも分からないまま、「ヨウ、ダッペ!」とか周りからも隣のクラスからも言われるようになって、俺がそのダッペ呼ばわりに強く抗議したから、こいつ逆らいやがったとか言われて、イジメが始まったのだ。
それでも友達と呼べるやつもいた。でも、いつしかみんな離れていった。
教師にも助けを求めたこともある。イジメをやめさせてほしいと。でも、最初のうちは怒ったりもしていたらしい。
それが、だんだん言っても聞かないという理由で、俺の方に矛先が回って来て、俺が悪いんじゃないのか?とか、相手に逆らうからいけないんだとか言われて、結局イジメは止まらないまま、高校三年生にまでなり、それから不登校になってしまったのだ。
結局、俺が悪者であり、劣った存在にされてしまい、学校にも行けなくなったのだ。
俺のメンタルが弱いということではない。誰だってあんな状況じゃ、学校に行きたくないだろう。
俺はそう思う。みんな、自分が一番可愛いだけだ。連中もクラスのやつらも、自分がターゲットにならないように立ち回ってただけだ。じゃなきゃ、助けてくれただろう。でもしなかったのだ。みんな臆病者なのだ。
ああ、いかん。こんなのはネガティブだ。もう考えるのはやめよう。思考停止。
「それで、ルルチェ。このアイスクリスタルはどうしたらいい?一度、ダ・ガールまで戻るか?」
「え、ウチ?」
「王都って言ったら、俺が知る限りはダ・ガールだけだ」
「まぁ、そういうならわたしの実家でもいいけど、わたしはまだ両親と和解出来てるわけじゃないの」
「アイスクリスタルを持っていけば、結婚から逃げ出して、すっと大賢者のもとで修行してたことはチャラにはしてくれるんじゃないか?」
「そうね。でも、う~ん、ダ・ガール城か‥‥‥。う~ん」
少し考えてから、ルルチェは答えを出した。
「分かったわ。行きましょう。ダ・ガール城へ!」
よし、決まった。次の目的地は、再び王都ダ・ガールだ。
読者様のためにも頑張って書きます!!