第二百五十六章・いよいよ、シア・ラースの西へ!
最近は無理せず書いていますので、体調管理を心掛けています。
第二百五十六章・いよいよ、シア・ラースの西へ!
俺たち一行は、王都を出た。西の港に、ヴァイオレット・コーニーが使う倉庫があるという情報が、シア・ラースの方から寄せられたのだ。
ただ、そこで行われている何かは、正式な手続き無しでは捜査もできないから、何をやっているのか分からず、証拠集めも出来ないので、俺たちに任せられたのだ。
『スパイ大作戦』と同じだ。俺たち冒険者には、何があろうとも、シア・ラースは一切、関与はしませんってやつだ。
こういう使いっぱしりで、命を懸けなければ冒険者とは言えないのが、俺たちの辛いところだ。
西に進むと、草原が目の前に広がる。
「広いな‥‥‥」
「見渡す限り、草原ですね」
イーゼルが俺の横に来て、言う。
「シア・ラースって国は、意外にも大自然を持っているんだな」
「草の匂いが、鼻に‥‥‥」
その時、イーゼルはクシュンと、くしゃみをした。
「オイ、大丈夫か?」
「ええ。ちょっとムズムズしただけです」
「風邪には気をつけろよ?」
「はい」
俺たちは草原を進む。
「リューイチ、こんな草原を突き進んで良いのか?」
コマドリが訊いてきた。
「ん?いや、だって道が無いからな」
「道を進まないとたどり着けないのか?」
「そこはルルチェに地図を見てもらって、決めている。な、ルルチェ?」
ルルチェはカバンから地図を出した。
「そうね、この辺は地図にも道は載ってない。この草原を突っ切るしか無いわ」
「そうだろ?」
「コンパスを持ってきたから、西へ続くのは、この草原で間違いは無いわ」
「カーナビ、頼むぞ!車は無いけどな」
俺はルルチェに言う。
「カーナビって何?」
俺はまた、前世での言葉を口にしてしまったようだ。
「いや、俺のいた国の道案内みたいなものだ。気にするな」
「ホントにあなたはどこの国の出身なのやら‥‥‥」
「いや、そう気にするなって」
「気にはしないけど」
それにしても、この草原はどこまで続くのやら。でも、荒野や砂漠よりはマシか。
「こういう時、サバンナとかは必ずと言っていいほどライオンに出くわすものだけどな」
あ、俺はフラグを立ててしまったようだ。
「みんな、自分のレベルを確認しようぜ!」
俺は三人に言った。
「レベルかぁ」
コマドリはステータスカードを出した。
他の二人も出したので、俺も出した。
現在のレベルは?
インフルエンザなどが流行っていますので、読者の皆さんも気をつけてくださいね。