表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
256/479

第二百五十五章・占い師ミカエルの予言

読者の皆様には感謝しかないです!!感想やレビューもお待ちしております!!

第二百五十五章・占い師ミカエルの予言



 俺たちが旅の食料を、王都で購入しながら街を歩いている時、イーゼルが街角にポツンと座って、テーブルを台に水晶玉を手で撫でている女性を見つけた。

「もし、そこの魔女さん」

 呼び止められるイーゼル。

「わたしですか?」

「そうですよ」

「わたしに何か?」

「わたくし、占い師のミカエルと申し上げます。あなたを少し占わせてもらえるかしら?」

 ミカエルは、笑顔でイーゼルを見た。

 その表情は少し不思議な感じがした。


「いいぞ、イーゼル。あとは俺たちで買い物を続けるから」

 俺は占い師の前で足を止めていたイーゼルに言った。


「いくらですか?」

 イーゼルは台の前にある椅子に座った。

「2000リールであなたの将来を見てあげます」

「はぁ‥‥‥」

 イーゼルはポケットからコインの入った財布袋を出して、2000リールを払った。

「ありがとうございます。では見ていきますね。何が訊きたいですか?」

「えっ、と‥‥‥。恋占いで」

「はいはい、恋の悩みですね?」

「悩みというか、わたしの将来にも関わってくるので」

「そうですね~。女性にとっては恋も人生の内でしょうからね」

 イーゼルは恥ずかしそうに、顔を赤らめる。

「気にしないでよろしいんですのよ?恋の占いなど、女性からは多く訊かれるものなので」

「そ、そうですか?」

「はい!」 

 そう言うと、ミカエルは水晶玉を手で触りながら、その目でジッと浮かんでくる不思議な色を捉えた。


「な、何か見えますか?」

 ミカエルは黙っている。二分くらい経ったあと、手を水晶玉から離したミカエルは、イーゼルの方を向いた。

「見えました。漠然としてますが、これがあなたと想い人との未来です」

「はい」

「それは‥‥‥、悪くは無いのですが、気になる点があります。お互いに戦う術を持っている者同士ですね?」

「え?は、はい」

「魔女と冒険者。この二人はいずれ、戦い合う宿命です。どうしてかは分からないのですが‥‥‥」

「わ、わたしとリューイチが?」

「リューイチという人なんですか?そうですね、その方と、いずれは戦い合う日が来るみたいです」

「そ、そんな‥‥‥。どうしてわたしとリューイチが?」

「未来の話です」

 イーゼルは黙り込んだ。

「魔女さん。戦う事が、結果ではありませんよ。その先には、まだ未来があります。それは希望の未来」

「希望の未来?」

「そうです。だから、そんなに気落ちしないでください。戦うか、戦わないかは、あなた次第なのですから。避けることも出来るんですよ?運命は自分次第なのです」

「はい‥‥‥」

「占いは以上です」

 

 イーゼルは、その場を去ると、街中へ戻っていった。



いよいよ新章に入ります。続きも乞うご期待ください!!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ