第二百四十一章・ここで死んでもらう!
正月から2月くらいまでは、静かに過ごそうと思っています。
第二百四十一章・ここで死んでもらう!
ライカンたちは、勢いよく突進してくる。あれを猪突猛進というんじゃないのか?
俺はライカンたちには目もくれず、リュクタアールの姿を探した。
いないな‥‥‥。
ひょっとして、また森に?
俺は森へと走った。ライカンどもは皆に任せたぞ!
* * *
ヴァンパイアキラーのリュクタアールは、ケイトのコテージにやって来ていた。ケ
イトに注意喚起をするのを忘れていた。
まぁ、ミイラのシーイがいるから、そんなに心配しなくてもいいか。
それでも俺は、森の中を走る。
コテージでは案の定、リュクタアール・エズモンドがシーイと戦っていた。
学習しねぇ奴だ。
「おい!」
俺は、ケイトがくれた錬金の剣を振って、リュクタアールに斬り付けた。
「ぎゃあ!お、お前は‥‥‥?」
「よう、初めましてだったか?俺は冒険者のリューイチだ。お見知りおきを。てか、あんたはここでやられろ!」
一撃目はワザと真っ二つにはしなかったんだぜ。このヴァンパイアキラーのリュクタアールよ。
よく見ると、ベアトリアースが言っていたように、相手は胸が大きかった。そこが特徴か。
「この‥‥‥、冒険者風情が‥‥‥」
「リュクタアール・エズモンド、今度は倒す!覚悟しろよ?」
俺はもう一度、剣を振る。
リュクタアールの背中を斬った。
「ぐあっ!」
「どうだ?もう逃げるか?」
「ふざけるな!今回はお前らに復讐に来たんだ。今回は負けられない!」
「なら、直接俺を狙えよ。この吸血鬼もミイラも関係はないだろう?」
「このミイラにも仕返ししようと思ったんだよ。こいつもわたしを負かしたんだからな」
「逆恨みかよ?」
俺は剣を構える。
「今度はコウモリになって逃げようとしても、無駄だからな。コウモリになった瞬間を狙う」
「く、くそ‥‥‥。お前は一体‥‥‥」
「俺か?チートスキルのただの冒険者、リューイチだ。二度言わせんな!」
「リューイチ、決着をつけるぞ!」
「来い!」
向かって来るリュクタアール・エズモンドを、俺は錬金の剣で切り裂く。
「ぎゃぁっ!」
真っ二つになるリュクタアール・エズモンドの体。
「お前はもう、死ん‥‥‥、いや、このセリフはやめておこう」
魔族のリュクタアールは、その場に倒れた。
「チートをナメんなよ?」
俺は剣を納める。
コテージから出てきたケイトは、俺を見た。
「その剣は、どうだ?」
「ん?ああ、良い剣だよ!」
「それならいい」
リュクタアール・エズモンドの死骸にも狂犬病の疑いがあるため、その場で火にかけて焼いた。
「おい、リューイチ。お前の仲間はどこだ?」
ケイトが訊いてくる。
あ、そうだった。ライカンの大群と戦っているんだった。
* * *
夜明け頃に、ライカンの群れを殲滅した、俺以外のパーティーとベアトリアースにリエット。
期待は外さない連中だよ、まったく。
殲滅したのはいいが、やはりアフターマスは始末にすごく困る。
朝から、ライカンの死体を全部焼くのには、骨が折れた。俺も手伝ったが、ただのモンスターと違って、コインに変わらない魔族どもは始末に負えるわ、ホント‥‥‥。
新企画もありますので、この小説はボチボチ書いていきます。読者の皆様には感謝です!!