第二百三十六章・ダ・ガールでの再会!
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第二百三十六章・ダ・ガールでの再会!
ダ・ガールにたどり着いた俺たち一行は、まず、『ガルーダの食堂』に来た。
城に入るのは少し待った。
「お城の食事の前に、ここでちょっと、庶民の味を味わわなくちゃ」
そうルルチェが言う。
店に入ると、そこにいたのは郵便配達人のセーラだった。
「おっ、久しぶりだな!」
「久しぶり!お兄さんたち、旅の途中かい?」
「いや、さっきまで行ってきたんだ。今日、帰ったんだよ」
「へー。でも、ダン・ルーエのスイーツ祭り以来だよな」
「ああ、会うのはな」
「私はもう食事は終わったから、もう行くよ。クララにもお兄さんたちに会ったって言っておくよ。じゃあな!」
そう言って、セーラは代金をカウンターに置くと、店を出ていった。
「あいつ、ホント頑張るよなぁ」
「リューイチがあの子に仕事を与えたようなモンでしょ?」
ルルチェがそう言った。
「そうだな」
俺たちもここで食事を済ませると、城下に戻った。
* * *
街を歩くと、偶然、フイ・ティークのテールーの町の、ジェフェリアと、シア・ラースの騎士ガブリエルのカップルに、バッタリ出会った。
本当にダ・ガールに来ていたんだな。
「よう、ジェフェリア!」
声をかけた俺と、仲間たちを見つけたジェフェリアが、走って寄ってくる。
「こんにちは!こんなところで会えるなんて!」
「いや、俺たちはダ・ガールの直属の冒険者ってことになってるから、一応」
「わたしとガブリエルは、言い方は悪いですけど、国を捨てて、ダ・ガールへ亡命したんですよ」
「え、マジか?」
「はい!」
一緒になるためとはいえ、二人で亡命するなんて‥‥‥。
「じゃあ、ガブリエルも?」
「ええ」
「そうか」
俺はガブリエルの方も見た。
深くお辞儀をしてくる、騎士ガブリエル。
「結婚したんだなぁ」
ジェフェリアは少し笑って、「いいえ」と、答えた。
「結婚はまだしていません。亡命したんですから、わたしたちにそういう普通の結婚式は挙げられませんよ」
「ああ、そうなんだ。でもそうだよな。あんたは町娘だったけど、ガブリエルの方は、王族の騎士だったんだものな」
「彼はわたしのために、騎士の称号を捨てたんです」
「マジか?それはもう、漢だな!漢字で〝漢″と書いて、おとこと読む」
「漢字?」
首をかしげるジェフェリア。
「いや、忘れてくれ!」
俺は手を振って、言葉をつぐむ。
「でも、結婚式はともかく、指輪くらい買えたら良かったんですけど、そんな贅沢は言ってられませんよね?」
そう言って、笑うジェフェリア。
「まぁ、結婚ってのはな」
俺は結婚したことはないが、式なら挙げたことがある。ま、呪いの結婚式だからな。
「ん?待てよ?」
俺は指輪の話で思い出した。
そういや、俺たちは指輪を、しかも結婚指輪を二つ、持ってたんだった。
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