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第二百三十三章・解呪の後に‥‥‥。

今日はここまで更新します。どうぞ読んでください。レビューや感想なんかも良ければください。

第二百三十三章・解呪の後に‥‥‥。



「リューイチたち、何をしてるんですか?」

 まだ口づけをしていた俺たちを見て、イーゼルは言葉を失っていた。


「あ、いや、これは、呪いを解くために必要だからしただけで‥‥‥」

 俺は弁明するが、信じてはもらえないようだ。

 ルルチェはファーストキスだったらしく、少し恥ずかし気に言った。

「これがキスなのね‥‥‥初めてのキスはレモンの味‥‥‥?」


 オイ!!


「いや、待てルルチェ、俺なんかが初めてなんていいのか?」

「バーカ!」

 そう言うと、ルルチェは片手で、俺の顔を反対方向に向けさせた。

「また着替えるから、あっち向いててよ!バカバカしい」


 はいよ。でも、これでイーゼルたちには誤解されたようだな。


「これはこの教会の呪いなんだ。教会が朽ち果てるまで誰も結婚式を挙げなかったらしいから、俺たちで結婚式を挙げることで、呪いを解いたんだ」

 俺の言葉に、コマドリが目で、疑いの表情を見せた。

「ホントだよ?じゃなきゃ、こんなところでいきなりルルチェと結婚なんてするわけがないだろう?」

「まぁ、状況から見て、そなたの言い分は正当なものだと分かるがな。でも、あのキスは真剣なもののようだったぞ?」

コマドリは何か、嫉妬のようなものを感じているようだった。


 怒ってるのか?


 そういえば、俺とコマドリも、マウス・トゥ・マウスで口を合わせたことがあったな。

 いや、関係ねー。

 関係ないよな?

 ね、ね?


「イーゼルも分かってくれ!これは解呪のために必要だったんだ。ここでマジで結婚式を挙げないと、俺たちは外へ出られなかったんだよ!」

「へー、そうなんですか」


 何、その態度?


「お二人はここで結婚されたんですね。お幸せに」

 なおもイーゼルが言ってくる。

「いや、結婚は正当なものだけど、俺は‥‥‥」

 そう言おうとしたが、その先はこの教会を出てからだ。


 俺たちは教会を出た。

 途端にイーゼルは、爆破魔法で教会を破壊した。残骸が飛び散る。

 さらにミサイル魔法で完全に粉々にしてしまった。


 イーゼル。大人げねーよ、それ!


「これで結婚式は無効ですよね?」

 イーゼルが良い顔をして言った。

 素敵で皮肉な表情をありがとう。

 俺は呆れたぞ‥‥‥。

 呪いの教会とはいえ、そんなスッキリした表情で、仮にも教会を丸ごと、派手にぶっ壊すなんてな。

 今後、イーゼルを怒らせるようなマネはやめようと思う。


「でも、わたしとリューイチは、これで結婚しちゃったわね」

 変なことを口走るルルチェに言っておこう。

 

 そんな余計な一言いらねーから!

 次に言ったら土に埋めるぞ。


「それじゃあ、離婚するか」

 俺は遠くを見ながら言った。

 この歳でバツイチとは、何だろう‥‥‥。

 モヤモヤするな。

 さっさと離婚しよう。


「離婚はしないわよ。王族は離婚は不可なの」

 ルルチェが言った。

「え?」

 俺は声を上げた。

「嘘だろ?」

「だったらどうする?」

「このまま、俺はお前と、一生を添い遂げなければならないのか?」

 俺はイーゼルを見る。ゴミを見るような目で、俺を見ていた。


 いや、違うんだ。そんなの知らなくて‥‥‥。


「フフッ、冗談よ!」

 ルルチェが笑いながら言った。

「王族にはちゃんと王族式の結婚のやり方があるの。それに結婚式というのはただの儀式。婚姻届けは出していないわ」


 俺たちはルルチェの言葉にホッとした。

 早く言え!


 それでも、俺はこのパーティー全員と、唇を合わせてしまったようだな。これを吉と取るか、凶と取るか‥‥‥。

 何にしろ、俺は鬼畜だぜ、まったく‥‥‥。


自らを鬼畜と認めてしまう俺だった。

女難の相でも出てるんじゃないか?

かもしれないぜ、マジで‥‥‥。


 いや、ホントにな。



読者の皆様に幸あれ!!

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