第二百二十九章・コマドリの素手の戦闘力
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第二百二十九章・コマドリの素手の戦闘力
ゴングというか、鐘が鳴ったわけでもなく、始まったコマドリとツインテールのタイマン。互いの間合いを確認しつつ、日本拳法VS中国拳法の戦いが、両者の間で繰り広げられた。
これは、まるでカンフー映画のようにお互いの攻防が、噛み合っていた。実際の戦いならば、もっと泥臭いものになりそうなモンだが、この戦いは所作がはっきりしている。
8ビートのリズムで互いに打ち合っていた。
例えが変か。
「いいぞ!やっつけろ!」
俺は女同士の武術の戦いに興奮する。
「リューイチ、こんなのではしゃぐなんて、不謹慎ですね」
イーゼルがツッコんだ。
「いや~、こういう格闘戦って燃えるじゃん!」
「わたしは燃えません。てか、どうしてこういう戦いに興奮する人たちがいるんでしょう?」
「殺し合いじゃないんだ。これはただのケンカみたいなモンだよ」
「ケンカだったら、止めないと‥‥‥」
「やらせるのもアリだよ!特にタイマンはな」
「どうしてですか?」
「拳で語るっていうのも大事だろ?」
「何が大事なのか、よく分かりませんが‥‥‥」
「心配するな。コマドリが負けるわけないさ」
そう言っていたが、コマドリがツインテールに押されていた。
アレ?この展開はマズくないか?
「コマドリ!」
俺は叫んだ。
「心配するな、リューイチ」
コマドリは一旦下がると、間合いを取った。
「こいつはわたしが倒す!」
コマドリは目を燃やす。目から闘気が発せられるのが分かった。
ツインテールは下がったコマドリに追い打ちをかけるように、蹴りを放つ。
コマドリはその足を取ると、ツインテールの体を倒した。
そして、寝技で足の関節を極めた。
「ぎゃあああああ!」
という、およそ女が叫ぶ悲鳴ではないように、声を上げて痛みに反応した。
「ギブギブ!!参りましたぁ~」
ツインテールは地面を叩いて、負けを認めた。
まぁ、関節極められたら終わりだろう。てか、総合格闘技も使えるんか、コマドリ。
格闘技の帝王だなオイ!
コマドリは手を離す。
「どうだ?これがわたしの実力だ」
「ま、まいった‥‥‥」
コマドリは立ち上がると、まだ痛みに耐えているツインテールを見下ろした。
「立てるか?」
「うるさい!同情するな」
500人の、俺たちを囲んでいた男たちは、お頭が倒されてしまったことに、仰天していた。
「この冒険者どもが!ブッ倒してやる。女性のために!」
500人全員が、声を揃えて叫ぶ。
またそれか。うるせぇって言ってるだろ!
この烏合の衆どもが!!
500人が一斉に攻撃してくる。
俺たちはその攻撃に、一瞬で対応した。
こんな雑魚ども相手に負けるはずがないだろう。
俺たちで500人の男どもをブッ倒しまくった。
全滅させるのに十分と掛からなかった。
まったく、くだらん。
こんな不良集団、ホントに話にならなかった。
こういうの、リンチに近いんじゃないの?
俺も生前ではヤンキーたちにかなりイジメられたが、今回は真逆だ。こっちが不良集団を一方的に倒してしまった。
チートだから、俺に勝つのは無理だよ?
ヘタレ顔だからって、俺をなめんなよコラ!
まぁ、人をぶん殴って快感を得るほど、ストレスが溜まってはいないのは事実だけど。
いや、そんなマネは基本しないよ?
俺はぶっちゃけ、自称ミスター・ナイスガイという、ウザさMAXの性を持つ人間だからな。
どうだ、ウザいだろう?
いや、マジでウザいわ、俺!
読者の皆さんに幸あれ!!