第二百二十八章・フイ・ティークの不良集団!
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第二百二十八章・フイ・ティークの不良集団!
俺たちに追手が来るとは思ってなかったが、フイ・ティークの領地を出る時に、500人の男たちの集団を統べる女に囲まれた。
「なんだよ、あんたたち?」
俺はリーダー格の女に話しかけた。
「わたしは〝ピアス″のお頭、通称ツインテール。金で動く不良集団だよ」
不良って、どこのヤンキーだよ?
「こんな連中寄こすなんて、俺たちもナメられてるなぁ」
俺は呆れた。軍が動いてもよさそうなモンだが。
「お前たち程度の冒険者どもなんて、わたしたちで十分だ」
「へぇ、ミセス・ボスの傭兵軍団よりも強いなら別だけどな」
「軍をフイ・ティークとダ・ガールの国境まで動かせば、ダ・ガールの方も軍が動く。だから、宣戦布告と捉えられないように、わたしたちが来たのだ。ボッコボコにしてやるよ」
「くだらねぇ‥‥‥。ていうか、フイ・ティークの皆さん、ちょっと大人げないぞ?」
「うるさい!戦うのか戦わないのか?」
こいつらはマジで、超弱そうだった。何でこんな奴らを追手に寄こすんだ?
バカか?
「じゃあ、あんたとタイマンで戦うのはどうだ?」
「タイマンだと?」
タイマンって知ってるよね?一対一で戦うことだよ?
「リューイチ、わたしがツインテールと戦うよ」
名乗りを上げてきたのはコマドリだった。
「忍者刀を預かっていてくれ。拳と拳の対決だ!」
「素手で戦うのか?」
「一対一は、基本は素手だろ?」
「まぁ、そうだが‥‥‥」
〝ピアス″のツインテールも素手で、タバコをくわえて、構える。
こいつは中国拳法の構えだ。
ファンタジー感壊すのやめてね。
ペッと、タバコを口から捨てると、間合いを取るツインテール。
「おい、タバコをこんなところに捨てるんじゃないよ!」
コマドリは落ちたタバコを指さして、言った。
「いちいちうるさいな。これからタイマンしようというのに」
「こんなポイ捨てが、わたしは一番嫌いなんだ。自然は大切だろ!」
コマドリの言い分、よく分かるよ、俺は。
タバコのポイ捨てすんな!
「じゃあ、始めるか」
ツインテールは構え直した。
コマドリも構える。これは日本の拳法の構えのようだ。
この世界に日本は無いが、コマドリは忍者の山の出身だ。
日本的な女性だし、ポニーテールに道着に袴だ。
日本拳法VS中国拳法の対決だ。
「これは面白そうな戦いになりそうだな」
俺の言葉に、イーゼルは心配した。
「大丈夫なんでしょうか?コマドリは忍者刀で、真の実力を発揮する人ですよ?」
「いいかイーゼル、忍者ってのはな、武士道とかそこまで追求しない実力原理主義な連中なんだ。剣の扱いはもちろん、隠密行動のためのスパイ活動や、武器を持たない時の戦略も常に考えて、戦えるのが忍者なんだ。コマドリは当然、肉体ひとつでもガチで戦える拳法も習得している。だから素手でも超強いんだよ」
「はぁ‥‥‥」
「要は、コマドリを信じろってことだ」
「は、はい!」
500人の男たちに囲まれたファイトクラブよろしく、人だかりで出来上がったリング状で、ツインテールとコマドリは向き合った。
ファンタジー感がたまに薄くなる話があると思いますが、その辺は笑って見逃してください(笑)読んでくれて本当にありがとうございます!!