表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
228/479

第二百二十七章・ミセス・ボスの正体!

更新時間が遅くなり申し訳ございません。これから更新します。

第二百二十七章・ミセス・ボスの正体!



 俺たちがフイ・ティークの王朝に戻ると、フイ・ティーク軍が待ち構えていた。

「何だ、お前たちは?」

 俺は軍隊相手に対峙した。

 いつものことだが、少々ワンパターンじゃないか?

 ま、別にいいけど。

「女王のミルア様の命令だ。ついて来い」

 俺たちは城へと案内させられる。


 俺は素直に女王に会いに行くことにした。仲間も一緒についてくる。

 さて、女王は俺たちをどうするつもりなのか?

 興味はある。ちゃんと依頼のドクロの墓所の件は達成したはずだ。この上、何をどうするつもりなのか?


 城の玉座には、ミルア女王と、ポンカ売りのルーシー、国女のジョディス、それにもうひとり、見慣れない女性がいた。

「わたしがミセス・ボスのエリザベス・ホワイトだ。ルーシーの母にして、女王直属の女王バチ政策の立案者でもある」


 なるほどな。ポンカは国を挙げての大政策だったのか。


 子供までも巻き込んでのっていうのは、超意外だったが。

「あんたの工場は破壊させてもらったよ。残念だったな」


 エリザベスは、余裕の表情で俺を見て言った。

「工場を失っても、ポンカ製造の知識を持った人員はたくさんいる」

「なぜ国の男たちをポンカで苦しめた?ええコラ?」

 ヤンキー風にいきがってみる俺。

「なぜって、この世には二種類の男がいる。ひとつは女性のために頑張って働く男。もうひとつは、女性のために働けないダメな男。弱い男とも言う。あなたのようなヘタレな男が、まさにそうなのだ」


またそれかよ! 

ヘタレでダメな男で悪かったな。確かに生前の俺は、それだったかもしれない。それは否定はしない。

でもなぁ‥‥‥。


「ダメな男はポンカで廃人にさせることで、金だけを巻き上げる。あとは死んでも知らん。それがこの国の政策なのだ」

「麻薬が政治に関わっているとはな。あんたら異常だぜ」

「ダメな男を排除して何が悪い?そんなのは女性のためにならないだろう?」

「この国はいつもそれなんだな。〝女性のために!″が、すべての元凶だ」

「女性が男どもに差別されてた時代を知らんだろう!それが女性をどれだけ苦しめたのか、分からないようだな。政略結婚、売春、家庭内暴力。この国に男尊女卑はもう存在しない。ここは女性のための国なのだ!」


 言いたいことは分かる。分かるが‥‥‥。


「それでも、間違っちゃいけねーな。あんたらの行いは正義ではない」

「正義?」

「ああ。女が男の上に立つ。それは大いにけっこう。でも、麻薬は違法だろう。実際は後ろめたいはずだ。それを知っているから裏路地で売買してるんだろ?」

「うるさい!お前は他国の政策に口出しする気か?」

「ポンカはいずれ、国を滅ぼす。それが分かっているのなら、勝手にやればいい。俺はあんたらがどうなっても知らん」


 俺は身をひるがえして、イーゼルたちに言った。

「帰ろう。ダ・ガールへ」

 俺たちは兵士たちをかき分けて、玉座の間を出た。

「この国は滅ぶさ。ポンカが完全に消えない限りな」

 俺たちは王都をあとにした。

 もうこの王朝に用はない。

 冷めた目で、俺は遠くを見つめた。


 麻薬なんてホントにくだらない。でも、俺のいた世界でも、様々な理由で麻薬ははびこっているのだ。友人知人にすすめられてとか、ファッション感覚でな。しかし事情はどうあれ、クスリは悪いということは、忘れてはいけない。


 これは俺の怒りだ!


 そういう辛辣な気持ちで、俺はフイ・ティーク城をあとにした。



読者の皆さんに感謝を!!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ