第二百十四章・ネクロポリスへ続くジャングル!
もうすぐ年末ですね。読者の皆様、風邪など引かれないよう気をつけてください。
第二百十四章・ネクロポリスへ続くジャングル!
いろいろ道草を食ったが、ようやく俺たちは、墓所が見えるという、崖があるところへたどり着いた。
テールーの町を出てから数日が経っていた。
崖の上から下を見ると、大きなジャングルが広がっているのが見えた。
「リューイチ、ここから墓所が見えるか?」
と、コマドリが言う。
俺はジャングルの遠くをみた。石造りの大きな建物が、遠くに見えた。まるでマヤ文明のピラミッドのような建物だ。
マヤのピラミッドに行ったことは無いが‥‥‥。
「あそこが墓所だ。それにあちこちに石で出来た建物がある。要するにこのジャングル一体がネクロポリスなんだな」
「じゃあ、このジャングルにゾンビがたくさんうろついているんですね?」
イーゼルが、嫌そうな顔をしながら言った。
「そう怖がるなよ、イーゼル」
まぁ、あまり遭遇したいとは思わないが。
イーゼルたちも、これで冒険やめられても困るのだからな‥‥‥。
「ゾンビがいたら、即、頭部を狙え。頭が弱点だからな!」
「腐った死体を見るのも嫌なのに、その頭を狙えだと?」
コマドリも体を震わせていた。
よっぽど気持ち悪いんか?
まぁ、その気持ちは分かるが。
だいたいゾンビって、映画やドラマの中だから笑えるのであって、現実に見たら、そのえげつない風貌に耐えがたい嫌悪感を抱くのは、間違いないのだ。ニオイもすごそうだし。
それでも俺たちは、行かねばならない。
崖を下りる道を探して、ジャングルに下りると、薄気味悪い森の中を進む俺たち。
「戦闘態勢だけは怠るな?あとは運任せだ」
俺はそう言うと、先頭に立った。
ドクロの墓所に着ければ、それでいいのだ。
先を急ぐ俺たち。
と、その時、ジャングルの奥から、ゾンビの大群がヨロヨロと歩きながら、やって来た。
マジかよ?もう遭遇か?
あれで全部ってワケじゃないだろうに‥‥‥。
だが、ゾンビが迫ってくる。戦って退治しなければ。
俺は、錬金の剣を出して、迎え撃とうとする。
さぁ、来い!
ゾンビ軍団は生きた血肉を求めてこちらへ向かう。
全部、ぶった斬ってやる!
その時、ルルチェがヒーリング魔法をゾンビたちに浴びさせる。
腐った死体どもは、そのヒーリングに耐えられず、苦しみだした。
「えっ、ルルチェ?」
ルルチェの判断は正しかった。ゾンビは物理攻撃よりもヒーリングに弱かった。
「これでゾンビたちを退かせてみせるわ!」
なるほど。そういう手があったのか。早く言ってくれればいいのに。
ゾンビたちは気を失うかのように、その場に倒れた。
これはルルチェさまさまだな。
さすが、賢者だ!今は頼りになる。そう思った。
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