第二百十一章・テールーの町での恋物語〈前編〉
映画のDVD、観るヒマがないです‥‥‥。今日もたくさんのアクセス数をありがとうございます!!
第二百十一章・テールーの町での恋物語〈前編〉
俺たちは旅を続けていると、とある町に着いた。
「ここはどこだ?」
俺はルルチェに訊く。
「ちょっと待って!」
ルルチェは地図を出して、見てみる。
「墓所よりも離れた場所にある町ね。地図にはテールーの町と書いてあるわ」
「テールーの町?」
「ええ。ドクロの墓所はもっと北西の方よ」
「道、間違えたか?」
「そうでもないけど‥‥‥」
日も暮れてきたし、ここで宿を取ろうと思った。
俺たちは宿を探す。
その通りに果物屋を見つける。
もう店じまいをしている女の子がいた。俺より少し年下くらいの子だ。
「あの、宿ってどこにあるんです?」
その子は振り向いた。
「この町に宿はありませんよ」
営業スマイルだろうか、ニコリとして俺たちに言う少女。
「この町はフイ・ティークの領地の町ですか?」
「はい。でもここではまだ、女性のためにという女王バチ政策は及んでいないですね。辺境の町ですから」
なるほど、都市部とは違うわけか。
「それじゃあ、どこかで泊めてもらえないか相談してもいいかな?」
「わたしの家に泊まりませんか?」
「いいのか、えっと‥‥‥?」
「あ、わたしはこの果物屋で働くジェフェリアといいます。よろしく」
「ジェフェリア、か。俺は冒険者のリューイチだ。よろしく」
そのあと、俺はイーゼルたちをジェフェリアに紹介した。
* * *
ジェフェリアの家に行くと、そこにはまた、背の低い女の子がいた。
「この子はわたしの妹、クレナリアです」
ちょっと勝気な子のようだった。
「初めまして、クレナリア」
「ああ、どうも。お姉ちゃん、この人たちは?」
「冒険者の人たちよ。宿が無くて困っていたから、連れて来たの」
「ここに泊めるの?お姉ちゃん、相変わらずお人好しなんだから‥‥‥」
どうやら妹さんには歓迎されてないようだった。
「お姉ちゃん、男の人を泊めたら、ガブリエルの奴に嫉妬されるわよ?」
「大丈夫よ!」
ガブリエル?
「誰だそれ?」
俺は珍しく、男の名前に反応した。
「ガブリエルさんは、シア・ラースの騎士さんなんですよ。よく果物屋に来てくれるんです」
ほう、それって‥‥‥。
「お姉ちゃんに絶対、気があるって!お姉ちゃんは美人じゃないけど、可愛らしいし、おっとりしているから、あの騎士さんに気に入られてるのよ」
ん?シア・ラースって、あの男尊女卑原理主義みたいな国の?
その騎士なのか?
「そいつはよく来るのか?」
「ええ、よくいらっしゃいますよ」
「この国では〝女性のために!”が合言葉のような国なんだろ?どうしてそんな出会いが?」
俺はその辺を詳しく訊いてみたかった。
今日は二話しか書けませんでした。資料不足だったので、もっとファンタジーの勉強もしながら書こうと思います。読者の皆様に幸あれ!!