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第二百五章・賛美されるべきは女性?〈後編〉

総アクセス数が30000を越えました!!読者の皆様には感謝です!!

第二百五章・賛美されるべきは女性?〈後編〉



 衛兵は俺の方を向いて、質問が来るのを待っていた。

「あのさぁ、この国では出産とかはどうなっているの?」

「出産ですか?女性のために!」

「ああ。出産とか子育てとか」

「それは女性の役目です。女性のために!」

「まぁ、男に子供は産めないけどね」

「まったくその通りでございます。女性のために!」


 いちいちウザいな、それ‥‥‥。


 俺はイラッとした。


「女性が子供を産むのが当然というわけではないですが。女性のために!」

「そうなの?」

「そうです。でないと、中には子供が産めない女性の価値を下げてしまうという理由があるからです。女性のために!」

「そうなんだ。へ~。いろいろあるんだな」

「その通りです。女性のために!」

「そんなに女性が賛美されるのか」

「子育てに関しては、男性がイクメンとして、子育てを手伝ったり、家事を分担したりする時もありますけどね。女性のために!」


 イクメンって言葉、この世界にもあるんかい!

 語源はどこだよ?


「男は戦いにも行かなければならないだろ?それこそ女子供のためにさ」

「はい、それは当然のことでありますので。女性のために!」


 いや、だからさ。うぜーよ、それ。


「いろいろ女性に対して献身なんだな」

「我が国では、それが常識なのですよ。女性のために!」


 女性参画なんとやらじゃないのか‥‥‥。


「つらいとか思わんの?」

「それも男の使命なのです。女性のために!」


 もはや宗教だよ、それ。


 まぁ、男女の平等社会の歴史は浅い上に、難しい問題だからな。


「俺はこの国の男じゃないけど、少しはうなずける部分もあるよ」

「光栄であります。女性のために!」


 聞き飽きたわ、それ!


 俺は受け取った食事を頂くことにした。


「では、それがしは失礼させていただきます。女性のために!」


 もはや、言葉としてどうなのって思う俺だった。

 去っていく衛兵が、何だか小さく見えた。


 イーゼルたちはもっと豪華なメシを食っていることだろう。

 俺は食事をしながら悲しくなってきた。


 俺は女性のためにではない。

 もちろんだが、俺は仲間のためにだ!


 その仲間には、当然女子は含まれるし、みんな大事な人たちばかりだ。一人も欠けてはいけない。絶対にだ。

それが俺の価値観だ!これは本当。


 そう俺は思った。



ご感想、レビューもお待ちしております!!読者の皆様に幸あれ!!

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