第二百章・レルソン湖のレッシー!!
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第二百章・レルソン湖のレッシー!!
俺たちが再び旅に出てから数日、俺たちは洞窟や平原を通り、沼地も通った。
北西の方は、あまり道が整備されてはいなかった。
「そういえばリューイチ、魔王の直属の四大超級モンスターのことを知っている?」
ルルチェが俺に言ってきた。
「いや、知らん」
「知っておいた方がいいわよ」
「何だ、その四大超級モンスターって?」
「魔王の部下として、暴挙の限りを尽くしていた、魔王の子飼いの超級モンスターよ。当時は十大モンスターだったらしいんだけど、そのうち六匹は、かつての勇者のパーティーが退治してしまったんだけど‥‥‥」
「倒されなかった四匹がいるってことなんだな?」
「ええ、そうよ」
「それで、そいつらはどういう奴らなんだ?」
「さぁ?」
「おい!」
「だって50年前の情報だから‥‥‥」
「でも、倒すべき奴らがいるってことは分かったよ」
「北の地に住むドラゴンのヴァーラントもいることだしね」
「ヴァーラントは倒すなよ!あいつは本当は戦う意思は、最初は無かったはずだぞ?俺たちが起こしたんだ」
「でも、いずれは戦わなくちゃならない相手だとは思うけどね」
「俺は思わん!まったく、この姫で賢者の女は‥‥‥」
まぁ、俺もこのお姫様のことは十分慣れてきたよな。
姫ということで、王族に対しての意識も変わった。
それでも今は、賢者だ。
こいつはもっとも政治家に近い。恋愛や結婚とは無縁の生き方をすることだろう。
ニュータイプな姫だよ、この賢者は。
俺たち一行は、大きな湖に出た。かなり大きい。
ここはフイ・ティークとダ・ガールの間にある湖だ。
「ここはレルソン湖ね」
ルルチェが言った。
綺麗な湖だ。
たまには戦闘無しで歩く旅もいいものだ。
「ここって、UMAとか出ないのかな?」
俺は冗談交じりで言った。
「UMAって何?」
ルルチェが不思議そうに訊く。
「和製英語で、謎の未確認動物のことだ。ユーマとも言う」
「ユーマ?」
「ああ。ネッシーやビッグフット、クラーケンなどの巨大モンスターたちばかりだよ」
「クラーケンは海賊退治の時に遭遇したわね」
「だろ?だから、他にもいるってことだよ」
「人間の知る動物は、そのほとんどが見つかってるのよ?」
「それは誤りだ。UMAは必ずいると思う」
湖を回ってると、立て札が立ってるのが見えた。
「え~、何々?」
俺はその立て札に書いてあることを読む。
「『このレルソン湖には古代の水生恐竜レッシーがいるので、キャンプは他でしてください』か」
「レッシー?」
「これはネス湖のネッシーと同じだな!」
「ネス湖?ネッシー?」
こんがらがっている様子のルルチェ。
「ネス湖ってトコにいると信じられてる、ネッシーという首長竜のことさ」
「そんなのがいるのね?それで、その湖はどこにあるの?」
「俺のいた世界だよ。あ、これは忘れてくれ。どうせ説明しても分からんだろうから」
「それ、いつも言ってるわね。リューイチはどこから来たの?」
「日本っていう国だが、この世界には無いだろ?」
「ホントに知らない国ね」
「話を戻そう。ここにいるのはレルソン湖のレッシーだ」
「そうね」
「この目で見たくないか?」
「え?」
俺はレッシーを拝めるなら、拝みたくなった。
さて、そうこうしてるうちに、日が沈みかけてる。
これ以上進むことは出来そうになかった。
「この近くにキャンプを張ろう!」
テンション上がってきたぜー!!
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