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第一章・こんなはずではないだろコラ!

今日はここまで更新します。続きは明日ぐらいで‥‥‥。

第一章・こんなはずではないだろコラ!



 目を開けると、俺はどこかの高原のような、だだっ広いところにいた。

俺はめでたく転生したのだ。ここはどこだ?異世界なのか?


 何か、服装も変わってるし。RPGゲームによくある勇者か冒険者のような格好をしていた。

ホウ、これはカッコいい!

これで現実の世界へ戻れば、ただの痛いやつなのだろうが、これはコスプレではなく、この世界での正しい格好なのだ。いいぞ、これはいい。

 

 何か武器も持ってるし、短剣にしては長く、普通の剣にしては短い武器だった。これが俺の装備品なのだ。いいね、いいね!あの女神、いい仕事しやがる。

俺は満足した。しかし、ここはいったいどこだ?

 一番近い町が千キロ先だとかだったら、戻って女神のルシフィーネだっけ?にフライングクロスチョップでもかますつもりだ。


 ん?


 山のふもとに町があるのが見えた。あれは中世ヨーロッパにあるような町だ。ってか中世にもヨーロッパにも行ったことがない俺が適当に推測してるだけなのだが、でもそれは俺の勝手でしょ?って思っていい?

 

行くぜ、いざ、冒険に!

 

俺は世界最強なのだ。


*        *        *


 町に着くと、町民に話しかける。とあるオッサンが木を売りに来ていたのだ。

「あの~、すみません。この町のギルドへ行くにはどの方角に行けば?」

 オッサンは、「ギルドだと?」と、答えた。

「ギルドって言えばここでは酒場だな。酒を飲みに来たのかい、若いの?」

「いえ、でも酒場に行けばいいんですね?」

「今どきギルドなんて言わないけどな。でも酒場の名前は通称『ギルド』だよ」

「そうなんですか!」


 ギルドはあるんだな。ではそこに行くとしよう。


*        *        *


 俺は酒場を探した。町の中央に位置するところに、それはあった。

「ここがギルドか」

 俺はさっそうと店に入る。

 確かに酒場だ。西部劇かよ?いや、西部劇なんて観たこともないけど……。知ったかぶりですいません。

 俺はカウンターの方へ行ってみた。何か他の飲んだくれの連中に、奇妙な目で見られているのに気づきはしたが、放っておけばいい。奴らが俺をイジメることはないだろう。というか、やられたとしても、俺のような最強クラスの能力を持って転生した者にとってはモンスターより雑魚な連中だろう。人がゴミのように見えるぜ!たぶん……。

 カウンターにはエルフとみられる、耳のとんがった若い女性がいた。

「お客さん、何にする?」

 と、声をかけられたので、俺はカウンターにひじを置き、「コーヒーを」と注文する。

「お、お客様、コーヒーって、あのコーヒーですか?あの眠りをさまたげるという、魔族だけが飲むあのコーヒーを?冗談でしょう!」


 コーヒーってここではそんな扱いなの?高校の受験勉強の時は毎日飲んだシロモノなのに?確かにコーヒーは濃くすればそれだけ眠気も冴えるだろうが、でも……。


「あ、冗談だよ!はは……。あ、ここはギルドでいいんだね?」

 俺は馴れ馴れしいかと思ったが、そんな口調で話しかける。

「はい、昔はギルドと呼ばれていた場所になります。今はただの酒場に等しいのですが」

「昔って、ここでは冒険者が立ち寄る、あのギルドじゃないの?」

 俺は困惑した。ギルドなのに昔って、どう考えてもおかしいだろ?

 アルカトラズ刑務所が、今はただの「ザ・ロック」という観光名所になっちゃった的なアレなのか?

まぁ、アルカトラズ島には行ったことはないんだが……。ただの例えだ、例え!

 しかし、酒場のエルフは変なため息をついて、俺をまじまじと見ながら慎重に答えた。

「あの、失礼だとは思うのですが、今の世の中、魔王も討伐されて、モンスターたちも森や山へ帰ってしまったので、冒険自体が流行遅れになってしまったので、ギルドも廃れてしまったのです。だから、今は主に酒場になっているのですが……」


ん?何だって!

魔王いねーの?

モンスターいねーの?

冒険者もいねーの?

じゃあ俺、何なんだよ?勇者のコスプレーヤーなのか?


なんじゃそりゃ?

俺、メチャメチャ恥ずいんだけど!


「ちなみに魔王は50年前に、当時の勇者のパーティーによって倒されています」


なるほどな。50年ほどずれてるわけだ。

って、なんだよそれ?最強の俺はいったいどうすればいいんだよ!


誰か魔王を生き返らせてくれよ!チクショウ!!!!

あの女神、またやらかしてくれたな、オイ!

今度会ったら最強パンチで吹っ飛ばす。



冒険、始まらず‥‥‥。こんな作品です。たぶん。自分でもどこへ向かってるのか分からないんですが(笑)

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