第百八十七章・ダン・ルーエのスイーツ祭りへGO!
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第百八十七章・ダン・ルーエのスイーツ祭りへGO!
俺とイーゼルがカル・デールの城に戻った時、ルルチェとポラリスがものすごいテンションでやって来た。
姫ふたりが突然何だ?
「リューイチ、次の旅が決まったわよ!」
何を言ってるのか。
「どうした?」
「そろそろだと思ってたけど、ついに来たのよ。ダン・ルーエの毎年恒例のスイーツ祭りが!」
「スイーツ祭り?」
それを聞いて、なんとなく理解した。
スイーツの祭りか。
「要は、そこに行きたいんだろ?」
「ええ!始めて行くから、たっくさん食べるわよ!」
女がスイーツに目が無いのは、どこでも同じか。
「それで、何でポラリス姫も気合いが入ってるんだ?」
「もちろん、一緒に行くのよ!」
ポラリスも、強くうなずいていた。
「連れて行くのか、彼女を?」
「そうよ!エミリディアは政治的な仕事があるから誘っていないけど」
「ひでーな」
「でも、リューイチも行くでしょ?」
まぁ、俺も今は暇だし。
「イーゼルももちろん一緒よ」
「コマドリもって話になるな‥‥‥」
「女子は全員参加!」
「マジか‥‥‥」
俺はイーゼルの方を見ると、彼女の目が、キラキラしていた。
あ、こっちもテンション上がってるのね。
「分かったよ。次はダン・ルーエの王都な。いいぜ、行こう!」
俺は甘いものは苦手なのだ。いや、甘過ぎるのが苦手だった。好きなスイーツを言えば、イチゴのショートケーキかな。メロンがのったショートケーキも好きだ。
「しかし、いつあるんだ、そのイベントは?」
「一週間後!」
「なら、ゆっくり行ってもいいな。馬車でも使って、のんびりと行こうぜ」
「楽しみだわ~♪」
「何てはしたない姫だ。よだれ垂らすなよ?」
しかし、そんなに大層なイベントなのか?
う~む、よく分からん。
「戦争が終わったばかりだというのに、気楽なものだよ」
「皮肉を言われても、今は別になんとも思わないわ~」
ルルチェの顔は緩んでいる。みっともない。
「行くのは初めてなんだろ?」
「ポラリスは一度、行ったことあるんだって。それはそれは素晴らしいイベントだそうよ」
「そうなのか?」
ポラリスも顔が緩んでいる。
「ええ、そうよ!結婚する前にね。それはそれは素晴らしいイベントだったのよ!」
「いや、それ以上は聞きたくない。もういいよ。分かった分かった。それ以上語るな」
「え~、リューイチ、聞いてよ!」
「旦那に話せよ。トドス王子に」
「彼はいいのよ。これはわたしだけの問題」
「それ、問題って言うのか?分からん‥‥‥」
「わたしもたっくさん食べるからね!」
「はいはい、お姫様」
俺は呆れた。
「まるで女子たちだけの宴になるのかと思うわな、こりゃ」
そそくさとその場を離れようとする俺の袖をつかむのはイーゼルだった。
「どうした?」
「一緒に食べましょうね、スイーツ!」
イーゼル、お前も顔が緩んでいるぞ‥‥‥。
次話もお楽しみに!!読者の皆様に幸あれ!!