第百八十二章・金山でのバトルは俺だけで。
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第百八十二章・金山でのバトルは俺だけで。
エクル・エスペランザを追った俺は、金山へとたどり着いた。足場がたくさん組んである。そしてたくさんの奴隷たち、老若男女問わずが働かされていた。
皆、やせ細っているし、疲れ切っていた。
これが奴隷の現実か‥‥‥。容赦ねーな。
俺は足場の近くまで行った。そこで、俺は足を止める。エクル・エスペランザの女兵士たちが、奴隷たちに武器を突き付けていた。そしてエクル・エスペランザもその中央にいた。全員が足場の上の方にいて、俺を見下ろしている。
「冒険者よ、ここまで来てみろ。わたくしはここにいるんですよ?しかし、そなたが一歩足を進めるたびに、一人奴隷が死にます」
クソ‥‥‥。なんて奴だ。奴隷を盾にするとは。何の罪もない人が殺されるのは、許されない行為だろ?そこに正義はあるのかよ!
俺は動けないでいた。
「エクル・エスペランザ!お前は悪魔か?」
俺は大声で言った。こういうことを言っても無駄だとは分かっていたのだが。
「フフッ。そうかもしれないですね。そなたのように好きで冒険者をやる者もいれば、好きで悪役をやる者もいるということなのです」
超大人げない女だ!
エクル・エスペランザは、顎を突き出して、言った。
「早く、その高そうな剣を捨てなさい」
俺は従った。錬金の剣を地面に置いた。
すぐに俺の周りに女兵士たちがやって来て、囲んだ。
「怖いですか、冒険者?」
「いや、運が悪けりゃ死ぬだけさ」
それでも俺は、自分のチートさを信じた。
俺を倒せるなんて、魔王でもないのに出来るわけはないのだ。それが俺の信念なのだ。
「さて、俺がこのままやられると?」
「ええ、思うわ」
「お前のような支配者なんかに負ける俺ではないんだぜ?」
「そんなところで戦えもせずに、自信だけはたっぷりなのですね。その信念は一体どこから?」
「俺の、俺による、俺のための正義があるからだ」
アレ、今のはちょっと、中二病臭いセリフだったかな?
まぁ、いい。
「戦争はもう、お前の負けなんだぞ?」
俺は現実を突き付けてやった。それで諦める女領主ではないだろうが。
「面白い子ですね、そなた。冒険者にしておくにはもったいない人材ですね。でも、そなたのような思想をお持ちの方は、いずれ組織としての脅威になるものです。そなたは村八分になったような経験があるでしょう?見れば分かります」
この女、俺が前世でイジメに遭い、クラスみんなから集団無視をされたことを見抜いているのか?確かにアレは、俺の心を壊した。それは俺のトラウマのひとつだ。でも、それでも俺は、自分を貫く。例えムカつくことがあってもだ。
今はたくさんの俺を慕う仲間や、知り合いがいる。その連中を俺は信じている。
だから‥‥‥。
俺は素早く、俺を囲んだ女兵士たちを手ではたいてなぎ倒した。女相手に本気で殴れはしない。というか、女に手は出したくない。でも、今は状況的に倒すしかないのだ。
通り道を作ると、俺は金山に向かってダッシュで走った。
最終対決だぜ!見てろ!
読んで頂いている皆様に幸あれ!!