第百七十八章・あれれ?もう開戦しましたよ。
「さよならの朝に約束の花をかざろう」はブルーレイで観てみたいです。けっこう影響受けました。
第百七十八章・あれれ?もう開戦しましたよ。
イーゼルはミサイル魔法でケルベロスたちを蹴散らした。だが、それで退くケルベロスではない。体勢を立て直すと、ケルベロスたちはさらに向かって来る。
あいつら、強いぞ!
俺は、ケガをした使者をルルチェに預けた。
「この人を回復魔法で治療してやってくれ。俺は平原にまで戻る!」
「分かったわ!気をつけて」
ルルチェは使者の肩に刺さっている矢を抜くと、ケガをしている部分をヒーリングで治した。
遠くを見たルルチェは、平原で戦いが行われている様子を見た。
イーゼルがひたすら、ミサイル魔法でケルベロスの足止めをしているのが分かった。
俺は錬金の剣を抜くと、ケルベロスを斬った。スパッという音がして、簡単に敵を斬ったようだった。錬金の剣で敵をやっつけたのは、これが初めてだ。
この剣は強力だ!
まぁ、吸血鬼の鍛冶屋に血をたくさん搾り取られて譲り受けた、大切な剣だ。それなりの威力はあって当然だろう。
しかも、軽くてダ・ガールの剣よりもさらに切れ味が良い。
ケルベロスたちはひるまずに向かって来る。
それを俺は、斬って斬って斬りまくった。
俺のチートについて来れるか?
ケルベロスたちを一掃すると、今度は女兵士たちが大勢、平原を埋め尽くすように現れた。これを突破しなければならない。
女相手には女だ。
コマドリに声をかける。
「出番だぞ、くの一!」
「ああ!」
コマドリは忍者刀を出すと、敵の軍団のところまで走って、白兵戦を展開する。
しかし、多勢に無勢だ。
俺も加わったが、とてもじゃないが、敵が多過ぎる。
女兵士たちは平原を抜けて、森へ入ろうとしていた。
やばいな。
俺はルルチェの心配をした。
その時、森の中から百人くらいの騎士たちが現れて、応戦する。
「我らは新エトカニア騎士軍団!尋常に手助けいたす!」
軍団の団長が、そう叫んだ。
来てくれたか!
俺は、カル・デールの騎士たちが間に合ったことに希望を見た。
今度のあいつらは強力だ。選りすぐりの騎士たちに、女兵士たちが勝てるわけはない。
このまま、新エトカニア騎士軍団に、ここは任せよう。
俺とイーゼルとコマドリは、ヴァンラード館の方へと急いだ。
平野の先に行くと、投石器が二台、置いてあった。カタパルトで、巨大な鉄球を飛ばしてくる。鉄球は俺たちの頭上を越えて、合戦が行われているところへと、着弾した。
これではたくさんの人がやられてしまう!ぶっ壊さないと。
俺とコマドリで、二台の投石器を剣で破壊する。こんな武器まで持っているとは、エクル・エスペランザは一体どれだけの軍事力を持ってやがるんだ?
いつの間にか、開戦してからもう、怒涛の戦となっている。
平原での戦闘はもう任せた。俺たちは館へ入るために門を破った。
戦闘シーンの描写が苦手です。もっと勉強したいと思います。