第百六十九章・いざ、エクル・エスペランザの領地へ!
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第百六十九章・いざ、エクル・エスペランザの領地へ!
明け方になると、俺は目が覚めた。
いつも間にかイーゼルは、俺の手を離して、うずくまるような体勢で、寝息を立てている。
俺は雨がやんで、外が日光でキラキラ光っている光景を目に、窓へ近寄った。
一泊出来たのは、この城の主、ウィノラのおかげだ。
でも、お礼を考えたが、何をしてやれば良いのだろう?
そんなことを考えているうちに、外の方がやけに騒がしいのに気がついた。
窓から、下をのぞいてみる。
たくさんの兵が、城を囲んでいた。
あいつらは?
よく状況が分からなかったが、武装した兵隊たちが、城の中に入ってきているということだけは分かった。
「いったい何だ、あいつら?」
俺はみんなを起こした。
「おい、何か変だぞ!」
俺は皆に、状況を話した。
「どうするの?あれはどこの兵隊?」
と、ルルチェ。
「カル・デールじゃないよな?」
「ええ。知らない兵たちだわ!」
俺たちが状況を全部把握できてないまま、部屋にウィノラが入って来た。
「おはよう。ちょっと外が騒がしいようだ」
特に異常は無いように、ウィノラは俺たちに言う。
「あの連中はいったい誰なんだ?」
「ああ、エクル・エスペランザの兵だよ。いつもこの古城を乗っ取ろうと、兵を差し向けてくるんだ」
ここでエクル・エスペランザの名が出てくるとは思わなかった。
「俺たちはそのエクル・エスペランザに会うために旅をしてきたんだ」
「そうなのか?」
「ああ。それで、こういう時、いつもはどう対処しているんだ?」
「もちろん、霊の力で撃退するんだ。霊たちに憑依させて、互いを戦わせる。これで三度目だな」
幽霊に乗っ取らせて、兵たちを互いに殺し合わせるのか。エグいな‥‥‥。
でもまぁ、それがここを守る方法なんだな。
俺たちの出番は無さそうだ。
城の一階と、外でたくさんの悲鳴が聞こえてきた。
霊が乗り移って、互いに戦わせている音だ。
これでは死人がたくさん出るし、その都度、霊の量も増えるんじゃないか?
まぁ、この古城を守るためには仕方のないことかもしれないけど‥‥‥。
やがて、悲鳴は止む。
敵は撤退したようだ。
「まったく、性懲りもなくこの城によく攻めてきてくるな」
ウィノラは呆れた顔で、言った。
「さぁ、朝食にするか?」
え、いいの?
「この森の北に、平野があるのだが、その先にエクル・エスペランザの館がある。気をつけて行けよ。ケルベロスたちを飼って、番犬にしてるしな」
「ケルベロス?」
「ああ」
「厄介だな。モンスターを番犬にしているのか‥‥‥」
ウィノラはフッと笑むと、「さぁ、ハムエッグとパンを用意するから、ダイニングテーブルへ行こう」と、言った。
そのあとは、再び北へ向かうことにする俺たちだった。
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