表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
161/479

第百六十章・スタッドアーガの荒野の入り口にて。

ちょっと体調不良になりましたので、これを更新後、休息を取ります。

第百六十章・スタッドアーガの荒野の入り口にて。



 ミノタウルスはモンスターだが気の毒だった。まぁいい。切り替え切り替え!

夜明けとともに、朝食にありついた俺たちは、そのあとカル・デール領内に入った。

「リューイチ、あなたは冒険やめたいと思ったことはあるわよね?」

 ルルチェのいきなりの質問に、俺は慌てた。


そういや、そんなこと思ったことはあるなぁ‥‥‥。


「なぜそんなこと訊く?」

「リューイチはなぜ冒険するの?」

「そりゃ、冒険者だからだろ?」

「ダ・ガールの直属のね」

「ああ。今はそういうことになっている」

「前はどこかへ就職して、イーゼルと一緒に暮らそうとか思ってたでしょ?」

「は?イーゼルは関係ないだろ!そこまでは言った覚えねーよ!」


 勝手に盛るな!


「でも、イーゼルが俺に言ってくれたことが、俺に再び冒険させる気にさせてくれたんだって、そう思って感謝はしているんだ」

「そういえば、この世のすべてのダンジョンや、海賊たちなんかがまだ攻略されてないから、それを攻略していくようにと、あの時言ってたわね」

「ああ、そうだ!」

「でも、相手はモンスターも魔族もいるけど、やっぱり本当に怖いのは人間よね」


一番怖いのは人間か。

昔のゾンビ映画で、そういうの描いてたなぁ。


 話していると、荒野に続く道に出た。

ルルチェは地図を出して、場所の確認する。

「この先はカル・デールの人たちでも通らない、スタッドアーガの荒野よ」

「スタッドアーガの荒野?大層な名前が付いているな」

「それだけ危険ってことよ」

 地図によれば、この荒野を越えたところにフランジータ寺院があるということだった。

「で、その寺院ってのは何があるんだ?」

「基本はユニオン教の寺院らしいわ」

「ユニオン教?知らない宗教名だな。初めて聞いた」

「この世界では、もっとも権威のある宗教よ。一般的に浸透しているスタンダードな宗教ね!でも、世界中の僧侶たちのために作られて、歴史も古いから、世界中の宗教の集まりでもあるそうよ」

「へぇ」

 宗教に疎い日本人の俺は、あまり興味は湧かなかった。

「そういえば、リューイチはどの宗派なの?」

 ルルチェは俺に訊いてきた。まぁ、知らないだろうが、一応言うと、

「俺は浄土真宗かな。ウチは、家がそうだった。仏壇もあったしな」

「ジョードシンシューって聞いたことも無い宗派ね」

「まぁ、それは忘れろ」

 俺はルルチェに、強く言った。

 

 別に、そんなに俺も自分の宗派についてはよく分かってないのだ。

だから、説明が出来ない。

しかも、母方のじいちゃんの葬式の時にしか、自分の宗派を知る機会も無かったしな。


「ほとんどの宗教が、この世界ではユニオン教なんだな?」

「ええ。大体はそうね。ダ・ガールもそうだし」

「神ってのは信じる方か?」

「わたし?そうね、祈りは捧げるから、信じていると思うわ」

「ふ~ん、そっか」


 俺は宗教については特に詳しくはない。でも、宗教学的には興味はある。

つまり、宗教があったからこそ出来た建造物や、彫刻のデザイン、絵画やアクセサリーにタトゥーとか、その他のいろいろなアイテムなどのことだ。そういうのには芸術性もあるし、見ているとそれなりに面白い。

歴史も分かるしな。


「早く、その寺院は見てみたい。どんな寺院なんだろう?」

 俺の興味はそこだ。

俺がかつて居た世界では、世界遺産に登録されている建造物や、宗教的遺跡などがたくさんあるからな。


 さて、それはそうと、この荒野は一体どこまで続くのだろう?

 

「ルルチェ、この荒野はどこで終わるんだ?」

「まだ、ここはその入り口よ」


え、そうなの?

つまり、これからってこと?


マジか‥‥‥。



読んでくれる皆様には、感謝です!!感想などもお待ちしております!!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ