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第十五章・お初、これが俺たちのチームプレイだ!

今日は病院に行ってきました。

第十五章・お初、これが俺たちのチームプレイだ!



 気をつけないとワイバーンはしっぽに毒を持ってるだろう。相手はドラゴンほどの大きさではないが、翼で空から奇襲するタイプのモンスターだ。場合によっては火も吐く。


戦うか、逃げるか?どうする?


 俺は目で合図を送り、その判断に対しての答えを仲間に求めた。

三人ともうなずいた。


え、そのうなずきってどっち?

戦うのOKってこと?それとも逃げるってこと?


次の瞬間、イーゼルが俺の後ろに回って来て、魔導書を開いた。

おお、俺を盾にしながら呪文を唱えるってことね。と言うことは、全員で戦うって意思で良かったんだ。って、戦うのかよ!!


イーゼルもいい加減、呪文の暗記や持っている杖に魔力を込めて、攻撃魔法を撃ち出すことも覚えて欲しい。

まぁ、今はそんな贅沢は言ってられないが‥‥‥。


ルルチェが俺の前に立ち、魔力でバリヤを張ってくれた。

コマドリも忍者刀でバリヤの前に立つ。度胸が身に着いた証拠と受け取っていいのだな?


ワイバーンが空に舞い上がり、すぐに急降下してきた。動きはドラゴンと似ている。

これならヴァーラントとの戦闘で、いや、全然戦わずに一方的にこちらが逃げたというのが正しいが、教訓となっているから少しは気構えが出来ている。たぶん………。


ワイバーンの攻撃!

しかし、先頭に立ってたはずのコマドリが、ギリギリになって身をかわしてよけた。


えっ?


ワイバーンはすぐにルルチェの張ったバリヤに頭から突っ込み、ダメージを受ける。

俺はマーシャル・ソードでワイバーンの足に切り込んだ。

会心の一撃!!


そしてさらに、イーゼルがミサイルを撃ち込み、敵は森の木に頭をぶつけて地面に倒れた。


やっつけたのか?


いや、まだ動いている。体勢を立て直す暇を与えないように、俺はマーシャル・ソードでワイバーンの背中にトドメの一撃を刺した。


勝った!

さすがはチートの俺。

じゃなかった。これもルルチェとイーゼルと俺の見事なコンビネーションだ。

そして……。


地面に伏せていたコマドリが起き上がる。


「おい、何で逃げた?」

「いやー、わたしは忍者刀の逆手持ちじゃないか。だから、空から来る敵に対しては対処できなかったというか‥‥‥。申し訳ない」

「お前なぁ、だったら剣の持ち方替えるとかさー」

「いやいや、わたしは逆手持ち専門と言うか、つまり普通の持ち方ではいっさい剣は使えないというか」


マジかよ、おい!


俺は倒れているワイバーンの方を見た。ワイバーンの体が消えていき、600リールほどのコインに変わった。

それを財布用の袋に入れる俺。


そして、俺はコマドリに、「コマドリ、お前は今日は晩飯抜きな!」と、言ってやった。

他の二人も同意した。


*        *        *


町に戻った俺たちは、晩飯を食べれないで泣くコマドリに、まったく同情しなかった。


逃げた罰な!



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