第百五十五章・ミスコン会場は大荒れ?
昨日はたくさんのアクセス数をありがとうございます!!励みにして頑張ります!!
第百五十五章・ミスコン会場は大荒れ?
ミスコンの結果発表。ついに来た!
「今年のミス・ダ・ガールは、コマドリさんです!!」
やった!ついにやった!!
コマドリはポカーンとしている。冗談だろ?というような表情だ。
いや、間違いではないから。安心しろ。
大きな拍手が沸き起こる。そして優勝トロフィーが渡される。
なされるがままに、それを受け取ったコマドリ。
「なお、今後半年間は、ダ・ガールの城下の親善大使の役を務めてもらいます」
「え?」
現実に戻るコマドリ。
「いやいや、ダメだそんなの!冒険が出来なくなる!」
「ですが、魔王はもういないんですよ?冒険はもう子供の発想でしょう?」
「いや、違うから!わたしは冒険者だから。仲間もいるし。わたしは辞退する!」
そう言って、トロフィーを足元に置くと、ステージを下りるコマドリ。
「場を汚してしまって申し訳ない。だが、わたしには優勝する資格がない。分かってくれ!」
平謝りするコマドリ。
ああ、見てられない。
俺は沈黙しかかっている会場から、コマドリを連れ出すために、ステージを下りたコマドリの手を握って、引っ張った。
「リューイチ!」
「行こう、コマドリ」
俺は人ごみをかき分けた。
ミスコンの皆さん、ゴメン!
コマドリは辞退します。俺たちの仲間だから。
てか、コマドリはいったい何しに来たんだよって感じだな‥‥‥。
ミスコンに出場したのはルルチェのせいだし。
大丈夫。俺は分かっているから。分かってるから大丈夫だ。
コマドリはまだ、水着のままだった。楽屋に着物を置いてきちまったのだ。
「リューイチ、わたしの格好は‥‥‥」
「ああ、分かってる。あとで取って来てやるよ。先に城まで行ってろ!」
「そ、それはダメだ!だって、その‥‥‥、下着が。ショーツも脱いでいるんだ」
ああ、楽屋に全部脱いで、置いたままなんだな。
俺は理解したが、今はそれどころではない。
「下着はその、いいからいいから、俺に全部任せろ!今は逃げるんだ」
コマドリは走って城へ向かった。
俺はミスコン会場に戻る。
「コマドリさんが辞退されたので、今年のミス・ダ・ガールは、リンゴ売りのアリサさんに決定しました」
会場では、新たにミスが決まってしまったようだ。
リンゴ売りのアリサさんがトロフィーを受け取っていて、他の女性はもういなかった。その時、俺は考えるべきだった。他の女の子がいないというのはどういうことなのかを。
俺は楽屋に飛び込んだ。
そこにいたのは、水着から着替える、選ばれなかったが、それでも可愛い子だらけの若い女たち六人の姿だった。
全員スッポンポンと言えば分かりやすいのか?こんな時にこんなところでラッキースケベにならなくてもいいのに。
あ、鼻血が出そう‥‥‥。
考えている暇はない。コマドリの着物とショーツを手に取ると、俺は悲鳴を後ろにダッシュで楽屋を去る。
女の子の全裸を見たのはこれが初めてだった。バッチリ見てしまった。
これでは女子の服や下着を白昼堂々と盗みに来た上に着替えをのぞいた、ただの変態にしか見えないぞ。そんな趣味は別に無いのだが、着替えの最中の楽屋に入ったのは事実だ。
あれが本物の若い女の裸か。エッチな本じゃなく、リアルな三次元でか。目に焼き付いて離れないじゃないか。今夜は絶対、眠れない。
ケッ、ドーテイで悪かったな!
俺は走って、ミスコン会場をあとにする。
あとで罪に問われたら、マジでどうしよう?
明日、潔く謝りに行くか‥‥‥。
冒険の合間に、こういう小話も書いていきたいです。