第百四十五章・アステアールのピラミッドへ!
読者の皆様に読んで頂いて、本当に感謝です!!
第百四十五章・アステアールのピラミッドへ!
ピラミッドの辺りは砂嵐の影響で、観光客がいなかった。
俺たちがピラミッドの根元に来ている頃には、砂嵐はおさまりかけていた。
「これが伝説のピラミッドか」
俺はそれを初めて見た。
こいつはマヤのピラミッドに近いピラミッドだ。階段が上まで続いている。
これがプロコトに関しているのか。
「観光に来たはずなのに、何で陰謀に巻き込まれるかなぁ?」
俺は愚痴った。
「あとでゆっくり観光しましょうよ」
と、イーゼルがフォローしてくれた。
「それはそうと、そのファティア・エミリア・プロコトとかいうやつ、どこだ?」
俺はピラミッドの上の方を見た。
「あれ、あいつか?」
民族服の女が、階段を上がって頂上に向かっている。
「いたぞ!」
俺が叫んだその時、鉄砲の弾が飛んできた。
見逃した敵の四人が、俺たちの周りを囲む。
「お前ら‥‥‥」
「プロコトの再建は邪魔させないぞ!」
連中の一人が言った。
「お前らは軍事国家を再建するつもりだろ?そんなマネはさせない!」
俺はイーゼルに火炎魔法を使うように指示した。
イーゼルは呪文を唱えると、火炎放射が敵の二人を襲う。
敵は熱さに耐えきれず、逃げ出した。
俺はひるんでいる敵の一人を剣で斬り付けた。
あと一人。
鉄砲を撃とうとする敵よりも先に、手裏剣を投げて相手を倒すコマドリ。
これで七人全員を倒した。
あとはプロコトの姫だけだ。
俺たちはピラミッドの上の方に目をやる。
ファティア・エミリア・プロコトは、頂上にたどり着いていた。
「いかん!」
俺は急いでピラミッドの階段を上る。
ファティア・エミリア・プロコトは、ピラミッドの頂上の、ツタイをはめ込むくぼみに、ツタイをはめ込んだ。
「さぁ、これでプロコトは復活するぞ!」
ピラミッドの頂上が光を放つ。
それはものすごい光だった。
「いでよ雷!アステアールのピラミッドのエネルギーを見せてみよ!」
ピラミッドの頂上から、エネルギーの光線が、パーティス小国のそばにある砂山を直撃する。
大爆発が砂山を消し飛ばした。そのあとにキノコ雲が上がる。
俺たちはそれを見て、凍り付いた。
なんて威力だ!
まるで原子爆弾級の爆発だ。
「ハハハ!このプロコトの末裔であるファティア・エミリア・プロコトが、真の王者になる日が来たのだ!国家を再建した暁には、まず隣国のパーティス小国に侵攻し、併合してやるのだ。わたしの野望の礎のために!」
俺にその声は届いた。
「チクショウ!」
頂上に着いた俺は、ツタイに手を伸ばす。それを阻止しようとするファティア・エミリア・プロコト。
戦いになった。
チートの俺に敵うと思うのか?
俺は敵の攻撃をかわし、ツタイを頂上のへこみから外した。
「き、貴様、何者だ?ツタイを返せ!」
ファティア・エミリア・プロコトは、手を伸ばした。
「おっと。返さないぞ!」
そう言って、俺は下にいるイーゼルに向かってツタイを投げた。それをキャッチするイーゼル。
「もう退け!」
俺は言った。
「バカな!わたしの王位継承を邪魔するとは、いったい誰だ、お前たち?」
「俺たちは冒険者だ。ダ・ガール直属のな」
「冒険者だと?今になって冒険者がまだいたとは‥‥‥」
「冒険やめたこともあったがな」
「そんな奴らが、わたしを邪魔するとは‥‥‥」
「今ならまだ、見逃してやる。ツタイのことは忘れて去れ!」
「ふ、ふざけるな。ここで負けるわけにはいかないんだ。キサマなんかにわたしの何が分かる?帰る家も国も無い、プロコトの権力をも失ったこのわたしを、あんな小娘なんかに渡してたまるか!」
「それは仕方ないだろう?」
「プロコトもパーティス小国も、このわたしが統治してやる。死んでもわたしはプロコトを守る!」
俺は、ファティア・エミリア・プロコトに腹パンして、気絶させた。
「これで終わりだ、お姫様!」
ぐったりしているファティア・エミリア・プロコトの体を支える俺。
ツタイはエヴァの元に戻った。
書きたいことがたくさんあります。まとめるのが大変ですが‥‥‥。