第百三十七章・再び、ケイト・シュルエットの元へ!
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第百三十七章・再び、ケイト・シュルエットの元へ!
俺たち一行は、今度はリエット抜きで、また吸血鬼の錬金術師のところへ向かった。
馬車を止めて、森の中に入る。
「俺とルルチェだけで行ってもいいんだぞ?」
置いて行かれそうになったコマドリとイーゼルは、一緒に行くと言い始める。
まぁ、当然か。
「じゃあ、一緒に行こう」
俺は先頭に立って、森の入り口から中へ入る。
相変わらずこの森は、ただの自然なんだな。
でも、ジャイアント・タイガーが住んでいるんだったな。
出くわしても、俺以外の皆に戦闘は任せよう。
「この先だな」
森の奥へ行くと、コテージが見えた。
「あそこだ」
俺たちはコテージに入る。
そこにいたのは、鍛冶屋、兼錬金術師のケイトだった。
吸血鬼でもある彼女は、夜型だたが、今は昼間でも起きているらしい。
コテージの中は暗くて、日光を遮るように窓がデザインされていた。
「お前たちか。久しぶり‥‥‥ってこともないか」
「どうも!」
「わたしにとっては時間は無限大にあるものだからな。もう時間の感覚自体が無いんだ」
「そ、そうなのか?」
「ああ。で、今日はどうした?」
さっそく本題に入ろうと思う。
「実は、この文字を訳して欲しいんだが」
そう言うと、俺はルルチェから預かった石板の文字が書かれた紙を、ケイトに見せる。
「プルストーンの石板の文字だ。読めるのなら読んで欲しい」
「プルストーンの石板?アスヒスト文字か‥‥‥」
「そうだ」
「古代言語で、絶滅した魔族の一種の文字だ。人間なら誰も読めんだろう」
「でも、辞書はあるんだ。もう何百年も前のだから、ボロボロだけどな」
「辞書なんてこの世界には四冊ぐらいしか無いぞ?」
「でも、この前あんたが読んでいた本、あれはアスヒスト文字で書かれた本だろう?」
「ああ。魔族の歴史書みたいな物語だ。面白いぞ!」
だから読めないんだよ‥‥‥。
「この紙に書かれているのを訳せばいいんだな?」
「ああ、そうしてくれると助かる」
「じゃあ、またお前の血をもらうからな」
「ええ?」
「当然の対価だぞ?それでその文字が分かるのなら、損ではあるまい」
「‥‥‥」
俺はルルチェの方を見た。
回復魔法、よろしく。
「じゃあ、読むぞ」
「ああ。いいぞ」
「えっと、『まず、キノコを食べやすい大きさに切り、茹でて、そのままキノコエキスが湯に広まるまで入れておく。鍋にダシを入れ、沸騰させたら火を止めて、ゾミーを溶いて入れる。具は海藻類を入れると良い。太古から伝わる郷土料理のひとつ、ゾミースープの作り方』、以上だ」
「え?」
「そう書いてある」
「スープの作り方?」
「そう書いてある」
「マジで?」
「そう書いてある」
「‥‥‥」
「何か、不服そうだな。まぁいい。じゃあ、お前の血を頂く」
俺は頭が真っ白になって、血を吸われていても、何か、現実感が無い。
倒れそうになる前に、吸血は終わり、ルルチェが俺に、回復魔法をかけてくれた。
何か、損した気分になった。
石板の文字が古代の料理法だと?
いいかげんにせぇや!
ナショナルジオグラフィックの番組で、第二次世界大戦のドキュメンタリーをやっていました。戦争は本当に悲惨ですね。悲しくなります。戦争は絶対にダメですね。