第百十九章・俺たちのツイスター戦！
今日はゆっくり書きます。疲れたので‥‥‥。（まだ昼なのに）
第百十九章・俺たちのツイスター戦！
俺はかろうじて、ツイスターを王都の前の野原で食い止めていた。ダ・ガールの剣を振って、相手が進むのを阻止する。
「この野郎、こっち来たら、ブッ倒すからな！ぶっ飛ぶのは俺じゃねぇ。お前の方だ！！」
俺は敵を切り裂こうと、剣を振り下ろした。
途端にダ・ガールの剣が、ツイスターの大風に巻き込まれて、俺の手から離れる。
しまった！
「こいつ、強いぞ！」
俺は一人で戦っていた。
王都に近づけてはならない。ここで食い止めなければ！
ツイスターの上の方に、目が二つあることに気付いた。
あれが、ベアトリアースが言っていた、奴の弱点か！
あそこまでどう行く？
俺がチートスキルを持っていても、こういう攻略が必要な場面では、どう戦えばいいのか、考えなければならない。
俺には考えがあった。
わざと竜巻に巻き込まれ、その勢いで竜巻の中に入り、上へと登っていくのだ。そうすれば、奴の目に自動的に届くようになる…はずだ。
上手くいけばの話だが。
でも、竜巻の中は呼吸ができないんじゃなかったっけな？
ものすごい風の力で、息が続かないということも。
ではどうする？
ダ・ガールの剣はもう、手元にない。
目に到達しても、拳だけで目を潰せるだろうか？
しかも二つとも潰さねば、倒せない。
俺は、近づくツイスターを前に、足を止めていた。
チートの俺が、こんな上級モンスター相手に苦戦するなんて‥‥‥。
その時、俺の横に来たイーゼルが、炎の魔法でツイスターを攻撃した。
炎は竜巻に飲まれてどんどん火炎の筋が登っていく。
ツイスターの目の左片方を炎で焼いた。
「イーゼル！」
俺は叫んだ。
「リューイチ、一人で抱え込まないでください」と、イーゼル。
次にコマドリが忍者刀を逆手持ちして走ってきた。
イーゼルは風の魔法で、コマドリを浮き上がらせる。
コマドリは風に乗って、体を上昇させた。
ツイスターの目の高さにまで達すると、もう片方の目を忍者刀で切り裂く。
ツイスターの「グギャー！」という声が聞こえ、両方の目を失ったツイスターは、竜巻が弱まり。すぐに消滅した。
コマドリの着地も見事だった。
大量のコインがバラバラと地面に落ちてくる。
「スゲェ！ツイスターを倒しちまった」
俺は何も出来なかったのに、イーゼルとコマドリの二人だけでやっつけたのだ。
この二人、レベルが上がったな。
俺は気づくと、自分はかまいたちを受けて、体や服がボロボロになっていた。
ルルチェが来て、俺に回復魔法をかける。
「大丈夫？」
「え、ああ」
俺たちは、勝利した。
「よく時間稼ぎしてくれたな、リューイチ」
と、コマドリがねぎらいの言葉を言う。
「何とか持ったよ」
「でも、なぜ一人で戦ったんだ？一人では危険だろう？」
「ああ。でも俺は一人でも倒せると思っていた」
「例のチートスキルってやつか？」
「まぁな」
「わたしたちはパーティーなんだぞ。もっと頼ってくれればいいのに」
「わ、悪かったよ」
「もっとわたしたちを信頼しろ。仲間だろ？」
コマドリに諭された。
「悪い。確かにそうだな」
「今度は全員で一緒に戦おう」
「スマン‥‥‥」
ツイスターは倒した。俺はこの戦いで何を学んだんだろう？
そうか、仲間の存在だ。
チートに溺れていた自分が恥ずかしかった。
俺は仲間とともに戦闘も行うことを学んだのだ。
「ありがとな、みんな」
イーゼル、コマドリ、ルルチェの三人に礼を言う俺。
読んでくれる読者の皆様に幸あれ！！
