第百十八章・はぐれモンスターってやつか!
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第百十八章・はぐれモンスターってやつか!
俺は朝食を食べずに、皆が朝食を楽しんでいるところへ乱入して、「全員戦闘配置だ!」と、叫んだ。
皆、ポカーンとしている。
「どうしたのよ、リューイチ?」
ルルチェが訊いてくる。
「モンスターが襲撃してくる。みんな外へ出るんだ!」
「モンスター?」
コマドリが、新鮮な卵を使ったハムエッグを食べながら、言った。
何を悠長なことを‥‥‥。
「そうだよ。巨大な竜巻だ。竜巻モンスターだ!」
「ここに向かってるんですか?」
イーゼルも訊いてきた。
「ああ。みんなすぐに戦闘の用意をしろ!」
「リューイチはどうするんです?」
「俺は先に外へ出て、様子を見てくる」
俺は、それだけ言うと、先に城の外に出た。
* * *
竜巻は、肉眼で見えた。
確かに大きな竜巻が来ている。
「あれはツイスターですね」
ベアトリアースが俺の横に来て、言った。
「ツイスター?まんまだな」
「トルネードではありません。ツイスターです」
「呼び方はどうでもいいんだが‥‥‥」
「あれは一種のはぐれモンスターと言うやつですね。では、どうします?」
「何がだよ?」
「あれは上級モンスターです。こんなところに突然現れるなんて、魔王がいた頃でも前例がありませんから」
「強いのか?」
「かなり。魔族でも勝つのに苦戦するぐらいのレベルでしょう」
「マジでか」
「でも、モンスターゆえに弱点もあります」
俺はベアトリアースの方を見た。
「どうするんだ?」
「竜巻の外側に目が二つあります。どちらも潰せば、あとは勝手に消えますね」
俺はツイスターの方を見る。
「え、どこに目があるんだ?」
「近づけば見えるでしょう」
「ということは、近づかないと、弱点は見えないってことか。厄介だな」
「王都に入るまで、まだ少しは時間があります。こちらから近づいて、郊外で倒すことが最も望ましいです」
「じゃあ、俺が行くよ」
「お前だけで大丈夫ですか?」
「え?お前も来いよ」
「魔族の管轄ではないのですけれど‥‥‥」
こういう時に使えねぇな、こいつは。
「分かった。じゃあ、俺だけでやってみるよ。俺のチートスキル見せてやるぜ!」
「頑張りなさい」
こいつ、絶対に応援してないな!
まぁいいや。
俺は走って、王都の外へ出た。
「さぁ、戦闘だ!来いよ、このはぐれモンスター野郎」
俺はダ・ガールの剣を抜く。
いつもいつもこの剣には世話になっているな。
今回はブチかませてもらうぜ、この剣でよ!
俺はツイスターの前に立つ。
「行くぜ!」
その時、俺の周りをかすめる風のようなものが飛んできた。
これは、かまいたちか?
真空状態の空気が切り裂かれる。
うかつに近寄れないのか?
俺は、一歩下がった。
「この野郎、魔王はもういないってのに、よくこんなところへ顔出したな、おい!」
俺はツイスターの目を見つけようと、上の方を見ていた。
このモンスターは、天高くまで竜巻が伸びていた。
よく見れば、こいつスゲーデカい奴じゃないのか?
なるほど、上級モンスターとは良く言ったモノだ。
「来やがれ。この俺が倒してみせる!」
俺は一人で戦うことに、何のためらいもなかった。
俺一人でも戦う覚悟だ。いや、覚悟するのはお前の方だ、ツイスター!
読んでいただけるだけでもありがたいことだと思ってます!!読者の皆様に幸あれ!!