表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
110/479

第百九章・レドアローナの修行場。

今日はゆっくり書きます。あ、昨日もたくさんのアクセス数を本当にありがとうございます!!

第百九章・レドアローナの修行場。



 この世界の武術とはどういうものなのか、俺は考えていた。

魔王がいなくなったので、武道の形式も変わるだろう。

それは俺のいた前世でも同じだった。

剣術は剣道になり、柔術は柔道になった。それぞれは道を説くものに変わっていたが、競技としても残っているため、完全に自分の精神修養のための武道にはなってはいないが。


むしろ、競技で勝つことを目的としていることや、ケンカで使うために、いまだ強いの意味が強く残っていることは確かなのだ。それは断言できることだった。


 話によれば、多くの武術家が、その武術の国にいるらしい。

さて、レドアローナという国は、一体どんなところなのだ?

まぁ、今回は俺たちは観光に行くのだが。

あと、観光とは別に、カンダタをそこに連れて行くことも目的としてあるのだがな。


 レドアローナ小国は、山の上にあるということだったので、地図を頼りに山を登っていく。


ちょうど、ダン・ルーエの隣国だ。国境線もあいまいなので、すぐに行くことが出来た。その山にはいくつもの分かれ道があると同時に、一番高いところにある修行場は、かなり高度の場所にあった。

 修行場もいろいろ別れており、かなり広いところであった。


 修行者たちがたくさんいる中で、俺たちに話しかけてくる女性がいた。

「こんにちは。ここはレドアローナでも最高レベルの修行場、アクセルですよ」

 俺は頭を下げた。

「あら、礼儀正しいんですね。わたしはレラ。ここのインストラクターをやっています」

 レラはまだ、かなり若い人だった。

「レラさん。ここに人を連れてきたんですが‥‥‥」

 俺はそう言って、カンダタを紹介した。

「どうも。初めまして」

 カンダタは人見知りでもするのか、いつもより口数が少なかった。

 おいおい、元邪教の教祖だろ?

「俺はカンダタ。最強の体術スキルの持ち主だ」

「そうですの?では鏡の間に案内しますね」

 そう言って、レラはカンダタを連れて行く。それに続く俺たち。


 鏡の間は、広い畳張りの道場だった。

 この世界にも畳はあるのか。しかも、ちゃんと掃除されているらしく、ホコリ一つなかった。

「ここで稽古できますの。好きに使って大丈夫ですよ」

「相手がいない」

「それはそうです。ここは鏡の間。でも鏡なんて一つもないでしょう?」

「そういえば‥‥‥」

 レラ以外、その場の全員が周りを見回す。

 本当に鏡なんてまったく無い。なのになぜ鏡の間なんだ?


「ここで相手をするのは自分。だから自分自身を映すという意味で、鏡の間。理解できましたか?」

「どうやって自分を映すんだ?」

 カンダタはレラに尋ねる。

「簡単ですよ。わたしがあなたの鏡になるんです」

「は?」

 カンダタは意外そうに思ったらしい。

「あんたが相手をするってのか?」

「そうです」

 笑顔で答えるレラ。

「それであなたは自分を知ることが出来る。だから手合わせもしてけっこうですよ」

「お、俺は最強の体術を身に着けているんだぞ?」

「そうらしいですね」

「俺をバカにしてるのか?」

「いいえ。わたしはただの鏡ですから」

「鏡?それで俺が自分自身を知ることが出来るってのか?」

「そう言ったはずです」

「なら、相手になってやる」

 カンダタは荷物を置いて、体を自由にする。


 俺たちはそれを横で見ることになった。

 カンダタは俺と戦ったことがあるが、チートの俺には全然敵わなかった。

 こいつはあのレラを相手にどう戦うつもりなのか、俺にも関心があったし、直接この目で見れる時が来たのだ。

 さて、面白いものが見れそうだ。


俺たちは正座して、レラとカンダタが見合っているのをジッと見た。二人のタイマンだ。止めはしない。

 どんどん戦ってくれ。

レラはお辞儀をする。礼に始まりってやつか。

さて、どう戦うんだ、カンダタ?



コーヒーの飲み過ぎに注意します。でも、ドリップコーヒーは美味しいです。特にブラックが。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ