第百一章・再会できて、素直に嬉しいぞ!
最近は休みがなくて、きついです。
第百一章・再会できて、素直に嬉しいぞ!
俺とコマドリは、イーゼルとルルチェのところへ来た。
「イーゼル、ルルチェ!」
あの大嵐でどこへ行ったか分からなくなってから、どうなったか訊きたかった。
「お前たち、生きていたんだな!」
イーゼルが、「ダン・ルーエの艦隊の一隻に引き上げられて、助かったんです」と、俺に言ってきた。
「そうなのか?」
「ええ。その後、その船も沈没の危機になっていたところを、ルイ・イーク軍の軍艦に助けてもらったんです」
「え、そうなの?俺たちもルイ・イーク軍の軍艦に拾われたんだよ」
「そうなんですか?」
コマドリが、「リューイチと一週間くらい無人島で暮らしたんだがね」と、横から言ってきた。
「え?二人っきりでリューイチと?」
「そうだ。あれもなかなか楽しかったけどな。なぁ、リューイチ?」
「ん?ああ、そうだな」
イーゼルがムッとした。
「リューイチ、何もなかったですよね?」
強く訊いてくるイーゼル。嫉妬か?
「いやいやいや、別に普通に暮らしてただけだよ。何怒ってるんだイーゼル?」
「知らないです!」
「なんだそりゃ?」
俺とコマドリは別にやましいことなんかなかったぞ!
何だか、言い訳臭いことになってしまったが、イーゼルたちもどうやらルイ・イーク軍の軍艦の海軍大佐ナディアに助けられたらしい。
お礼に菓子折りのひとつでも持っていってもいいくらいに感謝している。
「ドルティス王には会ったか?」
「ええ、ルイ・イーク・ル・ドルティスのことね?」と、ルルチェが言う。
「そうだ。そのルイ・イークの王様だ」
「わたしたちは一週間の勾留を命じられたから、ずっと地下牢に居ましたよ」
イーゼルが言った。
まさか、俺とコマドリがドルティス王に会っている時、この二人は地下牢にいたということか?
「そんなこと、ドルティス王は一言とも言ってなかったぞ?」
「わたしたちも知らなかったんです。冒険者と名乗らなかったからでしょうか?」
「何で冒険者と言わなかったんだ?」
「え?だって恥ずかしいじゃないですか。イタいと思われてしまうし‥‥‥」
「イタいって、お前‥‥‥」
ちょっとショックだぞ、それ!
「でも、お互いに無事で良かったよ。まぁ、信じてたけどな」
俺は安心した表情で言った。
「本当にですか?」
「ああ、もちろんだよ」
「わたしたちは賭けをしていたんですけどね。リューイチたちが助かってるか、否かで」
「おい、嘘だろ?お前、不謹慎だな!ホントはそれは嘘だろう?」
「はい、嘘です。わたしはリューイチたちに会いたかったですから」
「そ、そうか。それは嬉しいな」
「あ、調子に乗らないでくださいね」
「は、はい。すまん、イーゼル」
俺とコマドリが、「ルルチェ、さっきはバリヤをありがとな!」と礼を言った。
「間に合って良かったわ」
「あれがなきゃ、俺たちは助かっていたかどうか」
「当然、死んでたでしょうね」
「いや、サラッと言うなよ」
「レベルが上がって、バリヤの強度も上がったのよ」
「マジか?」
「ええ、たぶんね」
「ちょっとレベル見せてくれよ」
「いいわよ」
俺はイーゼルの方も見た。
「イーゼル、さっきの爆裂魔法みたいなの、新しく覚えた魔法なんか?」
「そうです。けっこう魔力は使いますが、ミサイルより威力のある強力な爆破魔法です」
「すごかったよな。あの陸上戦艦ガンドレアをぶっ潰したくらいだからな」
「危険な魔法なので、あまり使いたくありませんけど‥‥‥」
「まぁ、それはそうだな。こんな広い荒野でならともかく」
「でも、一応使える魔法です」
「頼もしくなったな」
「ありがとうございます、リューイチ」
やっと、俺たちは揃うことが出来た。
素直に嬉しい。
それに安心した。ホッとする俺。
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