第九十九章・出現!陸上戦艦ガンドレア
映画に行きたいんですけど、行く暇がないです。読者の皆様、いつもたくさんのアクセス数を本当にありがとうございます!!
第九十九章・出現!陸上戦艦ガンドレア
魔法と科学の融合の研究が進んでいるルイ・イークは、軍事侵攻を開始した。
タリル族殲滅作戦だ。ルイ・イーク陸軍兵たちの他に、陸上を進む戦艦ガンドレアを出してきた。
荒野にはタリル族たちが待ち伏せしている。
俺とコマドリは、高台から見下ろすようにそれを見ていた。
「なぁ、リューイチ。本当にやるのか?」
「ああ。あの戦艦をぶっ潰せばこの戦いは終わる。俺が戦艦を叩くから、コマドリは援護を頼む」
「死んでも知らないぞ?」
「俺は不死身なんだよ!」
適当なことを言う俺だが、チートの俺は、あながち間違ってはいないと思う。
チートがどれだけのものか、奴らに教えてやる。
陸上戦艦は、履帯で動いているようだ。それにかなりデカい。
大砲もたくさん付いている。やはり戦艦は戦艦か。
昨日、侵略作戦のことをドルティス王から聞いていたことが役だったな。俺たちを過小評価しているのも、こちらの利につながる。
イーゼルやルルチェがいない今、俺とコマドリが戦わなければならない。物理対物理で、分かりやすくていいじゃないか。
俺は戦艦が大砲を撃ちまくるのを見た。砲弾は放物線を描いて着弾する。
荒野のあちこちで爆発が起こった。艦砲射撃というやつだ。
殲滅戦にするようだ。
俺はダ・ガールの剣を抜いた。コマドリも忍者刀を出す。
「よし、俺が突っ込む。お前は履帯を頼む!」
「了解!」
俺は高台から飛び降りて、戦艦に乗り込んだ。
コマドリが続いて、戦艦の履帯に斬り込んだ。
一太刀では切れないので、忍者刀で何度も履帯に斬り込みを入れるコマドリ。
思った以上に履帯は頑丈だった。戦艦の履帯だから当然といえば当然なのだが。
ここはコマドリに頑張ってくれるしかない。
俺は、戦艦の艦橋を目指して上へ上へと登っていった。
とりあえず艦橋をやる!
操舵室まで来ると、艦内に入った。
俺は敵の将校たちや、操舵手を剣で片付けた。殺しまではしてないが。
ここんとこが俺のヘタレっぷりなのだろうけど。そこは笑ってくれ。
あとは動力源だ。この戦艦は機械魔法で動いている。ということは、その魔法を断てばいいのだ。動力源はどこだ?
俺は倒れている敵の一人をつかむと、自分の方へ引き寄せて尋ねた。
「おい、この艦の動力源はどこだ?」
しかし、敵兵は答える気が無いらしい。あるいはそう訓練されているか。
どっちにしてもこいつに訊いても情報は得られないということだ。
俺は艦橋から飛び降りた。ちょうど、履帯を壊そうと頑張っているコマドリの横に着地する。
「どうだ、コマドリ?」
「やってはいるが、忍者刀ではほとんど効果がない」
「じゃあ、俺に任せろ!」
俺はダ・ガールの剣で、履帯を斬り裂く。
ガラガラと言う音を立てて、履帯が壊れた。
「これで戦艦の動きを止めたぞ」
「さすがだな、リューイチ」
「俺のチート能力を侮るなってんだ!」
俺は悦に浸った。そんな場合ではあるまい。
「でも、大砲は生きてるぞ?」
コマドリの声が俺を現実に引き戻した。
「こいつ自体をぶっ潰さないと話にならんな」
「ああ。どうする、リューイチ?」
考えている暇など無かった。こんな化け物をぶっ壊すには、もっと強力な何かがいる。
例えば同じ兵器系の何かが‥‥‥。
その時、戦艦で爆発が起こった。
「な、何だ、どうした?」
俺はその爆発を目にする。
何かが飛んできたんだ!俺はそれが飛んできた方を見る。
高原の高台にイーゼルが立っていた。
イーゼルが放ったミサイルだったのだ。
生きてた!
しかもこの戦闘に駆けつけてくれるとは!
イーゼルは何かの長い呪文をカンペ無しで唱える。
どうやら爆破魔法のようだ。イーゼルの頭上に出来た丸くて赤い火の玉のようなものが、戦艦ガンドレアに向かって飛んでいった。
火の玉が戦艦を貫くと、大爆発を起こす船体。
陸上戦艦は真っ二つに折れて、艦橋は横倒しになった。
スゲェ!!
戦艦を失ったルイ・イーク軍は、退却した。
たくさんの人が亡くなったが、この戦いには勝ったんだ。
俺は素直に皆に感謝した。
俺たちの勝利だ!
アクセス数が多いので、やっぱりやる気につながります!!