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転入生が来てから筆記1回目のテストが終わりました〜!!


わ〜パチパチ・・・・


え?早い?

時の流れなんてそんなもんですよ。っていうか早く学園から出たい。


これから一応実技のテストが待っております。



_/_/_/



筆記テストの結果が廊下に張り出されました。なんていうか、こういうところが日本ぽいよね。魔法とかがある世界ならそういうのなしに魔法とかで表示させてもいい気もするけど。あ、私が考えてるのたぶんSFの世界だった。失敬失敬。


「アイラさん、今回のテスト頑張りましたのね。以前より順位が上がっておりますわ。一緒にいるわたくしとしては、とても嬉しいですわ」


バロニ様に褒められましたよ。そうです。今回私は頑張ったのです。以前は10位ギリギリだったんですけど、今回は8位になりました!思った以上に図書室の本が有意義で、順位を落とすとまた見ることができなくなります。それはどうしても避けたいということで、10位以内を絶対キープを目標にしておりました。叶ってよかった・・・なんか前世よりもしっかり勉強してた気がするよ・・


まぁ、バロニ様は3位です。やはり頭はいいんだな〜。ちなみに、ローエン様は50位以内だったかな。この学園には一学年一応1000人近い人がいて、その中ではいい方に入るんですけど、元々あまり勉強が好きではないみたいなので、それでも健闘した方なんです。以前から実技の方が得意と言っておりますからね。

これから実技の方をやっていきますが、バロニ様は言うことなし。ローエン様もとっても上手です。

私は本気ではないですが、結構いい線ですよ。もちろん実技であまり目立ちたくないんです。

実技で優秀な成績を残すと、あまりこの国から出ることができない役職の仕事に強制的につかなくてはいけないのです。学園にいる時の成績は上層部に届けられるのです。まぁ、でも公務員みたいな感じですかね。安定といえばもちろん安定なので、みんなが目指すところはそこなんですけど、私はこの国を出たい人間なのであまり目をつけられたくないのです。


「それに比べて・・・・あの方は授業態度も悪ければ結局結果もだせないのですね・・・あまり殿下と一緒にいてほしくないですわね・・・どんなに殿下が求めていらっしゃっても。」


そうです。もちろんあの彼女の成績は底辺の底辺。かなりの低さにはじめは5位に入らなくても仕方ないとバロニ様は譲ったんです。譲ったんですよ。100歩くらい。からの上から見ていった順位に対してなかなか出てこなくて、え?ってなったバロニ様は開いた口がはじめ塞がらなくて、下から数えた方がいいというわけではなく、一番下だったんです。


そして、攻略対象の何人かを落とした彼女は一番端の方で叫んでおられます。


「どうしてよ!?私ちゃんと解答欄も全て埋めたし十分自信があったのに!点数のつけ間違いなんじゃないの?!」


この時点で、攻略対象も「何かの間違いがあったかもしれないから抗議してみよう」とか言っておりますが、まぁ、間違いはないでしょうね。どう考えても授業を受けずに攻略対象のスチルを追っかけている人には溶けないような問題のオンパレードでしたからね。


落ちているのはバロニ様の婚約者様である殿下、ローエン様の元婚約者、それから私たちとは関わらない方を含めまして、4人です。隠れキャラを含めてあと3人くらいいるけど、それは逆ハーレムを成功していないと出てこないとか、卒業しないと対象にならない人とかもいるのでほぼコンプリートですかね。


あ、ローエン様は無事婚約解消できました!解消しているのですが、それを彼には伝えておりません。親同士の解消を終えたというのが正しいですね。

今ヒロインである彼女と一緒にいるのを見て、耐えられないと親へ相談したローエン様。そこからお慕いしている方がいるとの話もちゃっかりして。トントン拍子に進んだというわけですが、親の呼び出しに応じない元婚約者様らしく、その話を伝えていないとの話でした。


よかったですね〜と祝福しておきました。

以前に名前を聞いた時、マジ誰?と思いましたが、普通にゲームに関係していない方でした。私たちが卒業したら選択肢の中にはいる研究所にいる方で、研究所とは魔石とかを使った魔法具を研究している機関ですね。

いわゆるエリートがいるところです。そこにローエン様はドジっ子要素なんて全くなかったのでどう考えても後付けだと思いますけど、誤って迷い込んで入ってしまったことがあってそこで知り合ったそうな。確実に初めから狙っていたんだと思いますよ。

風貌は結構いい感じです。がたいも結構この国にしてはいい方では?と思っていたら、よくよく聞いたら帝国のお方でした!!学生時代にこっちに留学していたことがあってこちらの生活の方が馴染むということで移住したんだそうな。

で、その方と徐々に仲を深めていったまでは良かったんですけど(多分に、押して押して押しまくったんだ思うんですけどね顔に似合わず)自分は婚約者がいる身なので向こうがどうにも足踏みしている様子だったそうです。

っていうか、全くそんなこと知らなかったんですけどね!で、自分が見た夢や私の言葉を聞いてこれはいい!と思ったそうです。十分腹黒い。で、婚約解消ができたことで、彼に卒業したら結婚しようと言ってもらえたんだそうです。

まだ、私以外には伝えていないそうですので内密な話なんですけどね。彼には爵位とかがないので婿に入るそうです。

ただ、領地経営とかが多分無理になると思うのでその辺は後からいろいろ考えるみたいです。


羨ましい!!私も絶対帝国に行ってイケメンゲットして楽しい異世界転生の夢を叶えてやる!


閑話休題



あ、そして、今から前に約束した5位以内に入ることができる宣言に対しての制裁?に行ってまいります!悪役令嬢っぽいこと実はあんまりしてなかったからね。面倒で。


「こんにちは、ミーナさん。殿下並びにみなさま御機嫌よう。」


先ほどちょっと騒いでしまったので場所を移しておられました。うん。あの騒ぎっぷりだったからいろんな人が注目したもんね。

だいぶ人が少なくなっているし、人通りの少ないところに移ったおかげか私たちと、殿下たちしかいないからか、殿下たちがこちらを見たので、みんなで綺麗なカテーシー。もちろん淑女の体には意識が私になっても勝手に動いてくれるという・・・


殿下がちょっと嫌な顔をしておりますプププ。

ちなみにバロニ様と殿下は政略結婚です。第二王子ですので公爵家へお婿さんに行きます。第一王子はもう少ししたら王太子になります。ですので、争いとかは起こらないのですけど、殿下の性格上、バロニ様が苦手なんです。バロニ様は殿下のことは別にどうも思っていないのだそうです。ゲームの世界だとすごい好きって感じでしたけどなんか弟みたいな感じだそうで、あとはご自分が輝いていれば特に問題ないという方ですしね。


まぁ、何はともあれ名指しでご挨拶しましたから返礼をするのが一応の常識です。学園とはいえね。ですが、もちろんそこは殿下ですからね。

チラッとこちらを向いて、口を開きました。


「ああ。」


一言!一言ですよ!プププ


「殿下・・・挨拶がなっておりませんわよ。わたくしとしては義務ですので全て王妃様へ報告致しますが・・・今の返礼に対する常識に対しての殿下の反応はもちろN、王妃様へ報告をさせていただきますわね。

 ところで、ミーナさん・・今回のテストはどういうことですの?わたくし貴女になんと言っていいかわからないくらい愕然としておりましてよ?」


そう、このゲームにはなかった設定なんですけど、バロニ様は殿下の母親で、この国の王妃様とたびたびお茶をする仲なのです。王妃様のお茶会に参加できるのは伯爵家より上位の方たちに限られておりますので私は参加したことないので内容はわからないんですけど(ローエン様は時々招待されるそうで参加したことがありそうです)、バロニ様は現在王妃様の一番のお気に入り。高飛車な言い回しと高すぎて頂上が見てないプライドをものすごく気に入っていらっしゃるのだとか。マジ意味わからん、って思ったけど。

そして、この婚約者というのも婚約者でありながらバロニ様は結構完璧主義な方でして、殿下にももちろんそれを求めてきます。まぁ、よくある第一王子もほぼ完璧な方ですからね。二倍になった圧迫感と劣等感があるので、そんな彼女にこの学園にいる間に監視されているということだからストレスはマックスだと思われます。


で、それをいとも簡単に「あなたはあなたのままでいいんですよ」だったかな。ヒロインちゃんのセリフ。

わたし的にそっちのセリフにアホか。ってなって単純か!って声を出してツッコミを入れた覚えがあるくらい。


「ミーナに関しては、お前に関係ないだろう!」

「あら、殿下にもわたくし申したいことがありますのよ。殿下は何回かアクセサリーやら花束をご購入いただいておりますでしょう?その請求書内容が『婚約者へのプレゼント』になっておりましたとお聞きしまして、王妃様に聞かれてしまいましたわ。その時はわたくしごまかして差し上げましたのよ。後から来るのかそれともわたくしではない誰かに差し上げたのかと思い、気を利かせましたけれども。それに対しての謝礼等ですらわたくし一切受け取っておりませんのよ。そして、困ったことにそれを彼女がつけていることをわたくしが知らないとお思いなのかしら?」

「っ!俺が使えるお金なのだから請求書の宛先などなんでもいいだろう!」


わ〜ぉ。出た!頭の足りない宣言。


「まぁ・・・殿下が使えるお金というのは国に民が収めていただいた税から渡されておりましてよ?それを行き先不明のものになったら王家としての示しもつきませんわ。それに殿下は頭の中では分かっておられたからそういう風に請求なさったのでしょう?・・・・もし、殿下が使った分のお金をすぐに返金していただけるのでしたらこのお話はこの場で終わらせることもできましてよ?」

「くっ!」

「や・・・やめてください!私がいただいているアクセサリーはお渡ししますから!これ以上、トーヤ様を責めないでください!」


・・・トーヤ様は第二王子のお名前ですよ。そして、この子は転生者なのにアホなの?


「ミーナ!!」


いやいや・・・そこで大根芝居の寸劇広げられても・・・需要ないから。


「ミーナさん、殿下のお名前は呼ぶなと前回お教え致しましたでしょ?殿下がお許しになっていても。それから、殿下もあまり簡単にファーストネームを呼ぶものではありませんわ。

話が脱線しましたけれど、あなたがいただいたやつをわたくしが欲しいとでも?ありえませんわ、全くもって要りません。そういうものに関しては直接わたくしの実家に届いてから頂くものであってそうでないものはただのゴミですわ。安全や宛先名を確認してそれから受け取るものですのよ。ですからそういう意味で殿下は返金をなるべく早くなさってね。それが出来なければ彼女の持っているそのアクセサリーを返却していただいて質屋にでも売ってお金に変えてきてくださらないと困りますわ。」


どこまでも辛辣なバロニ様。好きよ。私。悪役令嬢っていうか常識人だよね。まぁ、本当のことをストレートに言うと反感を買うのは買うんだけど、話が通じない人へ何を言っても無駄ですからね。この場合はストレートが大事。


「私もお下がりみたいなのはいらないですわね。私に似合わないものを送られても仕方ないですもんね〜」


笑顔でローエン様からの援護射撃!!


「っ!わかった!必ずお金は返しておこう!それでいいだろう!いくz「お待ちください」・・・何だ?」

「わたくしが用があるのは殿下ではなくて、ミーナさんですの。話が逸れてしまって申し訳ないですわ。

わたくしとの約束で、次の試験で5位以内になると宣言しておりましたわ。もちろんわたくしたちの教室で宣言しておりましたので、皆様が承認ですけれど今回取れないとは思っておりませんでしたのでそれに対しての言い分はお持ちですの?」

「な!どういうことですか?」


おーっと!ここで宰相閣下の息子である攻略対象が躍り出た!!名前は忘れた!!


「まぁ、ナイル様。どういうこと?とは?」


あ、そうそうナイル、ナイル。私の一番触手が動かなかったキャラだわ。


「その約束に対して僕たちは何も聞いていないけれどそして、5位なんて無茶なことを・・・・」

「わ・・・私の態度が悪くて・・・次の試験の際5位に入ることを約束・・・させられてしまって・・・」

「なっ!どういうことだバロニ嬢!」

「そんな約束なんて全く効力がありません!」

「無理矢理とか・・・おかしい。」


ヒロインちゃんの取り巻きたちがピーピー言いだしております。軽い睨みも聞かせております。やばい。笑いそう。この茶番劇で。


「嫌ですわ。殿下に皆様。わたくしたちは彼女に確認いたしましたわ。そして、彼女が是と言ったんですのよ。それを

効力とか無理矢理とか。おーほっほっほ。片腹痛いですわよ。きちんと結果を残せない方が殿下の近くにいらっしゃるとしたら殿下だけでは無く皆様や殿下の婚約者であるわたくしの品位を落としますのよ。そしてそれはここだけに止まればよろしいですけれど外に出たらこんなもんじゃ済みませんのよ。本当にやめていただきたいわ。できないことをできると公言することや人からの注意等も受け取らない考え方をする方が近くにいるだけでも煩わしく思いますのにそれが殿下と一緒におりますのよ。わたくしが黙って見ているわけないでしょう?」


殿下たちの睨みもなんのその。高笑いとともにものすっごく鋭い目で彼女や殿下を蔑むような目で見たバロニ様。まぁ、自分の品位が落ちることが一番許せないのではないかと思われますけれどね。悪役令嬢じゃなければなんというか宰相に向いていなんじゃないのかな〜・・・いや、ダメか外交はできなさそうだもんな。笑い治ったけどニヤニヤが止まらない。


「バロニ様、もちろん今回のことに関しては私たちだけじゃなくもっと上の方たちが落とし所をきっと用意してくださいましてよ。王妃様へ報告してはいかがかしら?

そして、殿下たちもいらっしゃることですから、この後に行われる実技の試験にて彼女は「優」を取ってくるに間違いありませんわよ?ここにわざわざ転入してきたんですもの。ねぇ?きっとそうでしょう?」


そろそろこの茶番劇も飽きてきたし、ここで終わりにして次にしようかね。

実技の試験に関しては、筆記と違って順位がつかない代わりに、それこそ10人につくかどうかわからない最上の評価である『優』、一定のラインを超えているけれどこれからに期待の『期待』、凡人につけられる『可』、基本ここまでが追試とかそういうのがないライン。で、それより下が全て『不可』で統一されている。これはどうにもこうにもなんでそうなったの?っていう人につけられる欠陥品みたいな。つけられた人はゲームではあまりにサボるとつけられてそこからバッドエンドまっしぐらですが・・・



「あ!もちろんです!私の実力は筆記では出せなかったけど、実技試験では!ね!トー・・・殿下!見ていてくださいね!」

「あ、ああ!もちろんだ。ミーナ、俺たちと一緒に頑張ろう!』



まぁ、とりあえずまとまったからいいか。




_/_/_/



「は〜〜〜〜〜疲れた・・・」


バカみたいな茶番劇が終わった後は食堂へ。すでに本日の授業も終わったからほとんどの生徒が帰宅していると思う。が、私は一旦この学園とは思えない豪華なカフェでのんびり過ごすことが図書室へ行くのと同じくらい好きだったりする。まだ召喚の授業をしていないから私の精霊たちは公の場所に連れてくることはできないからあの子達が好きなおやつをここで仕入れたりしている。

そして今はあまりの疲労に人から見えない影になっているスペースに来て体をストレッチさせていた。


「だいぶお疲れのようだね?」


げ・・・嫌なところ見られた・・・


「ごきげんよう、トレナーエ様。よくお会いしますわね?」

「そうだね。波長が合うのかな。私が行くところに貴女がいて、とても嬉しく思いますよ」


そう、この男。私が一人で行くところ行くところに毎回現れる。

実際、図書室であった後もこの食堂でも会ったしまた違う私のお気に入りスペースである他のところにも出没している。

油断している時に来るから本当にタイミング悪い・・・



彼は、学園にあの日に留学してきたのだそうだ。

一応こいつは攻略対象じゃなかったはずだし、帝国のスパイの可能性も考えたけど魔法使いのスカウトも兼ねておりますっていうのと自分の身分も初めての授業の際の自己紹介で公言したそう。だからスパイの可能性は無くなった。けどね、

部下とか他の人が侵入していたらそれはわからないけどね。だからイマイチ信用していない。前世の記憶が邪魔しているせいもあるが・・・

で、この人は身体強化の魔法を使えることからもっと伸ばすためにも結構な真面目に授業も出ているらしい。ちなみに頭ももちろんいいからこのあいだのテストは10位以内は無理でも20位以内には入っていたから驚きだ。


「思った以上に難しかったので、もっと覚えなければなりませんね」


とか言いながらちょこちょこ図書室へ来るようになったのだ。もう十分です。脳筋の黒騎士団の方が来てくれたらよかったのに・・・いや。無理か。学園とかどう考えても豚に真珠。


「今日は、試験の結果発表に置いて少々騒がしかったようですね?」


だよね突っ込んでくるよね。結構今学園にて一番のホットニュースですよ。


「そうですわね。少々揉めることがありましたのよ。」

「大変ですね・・・言葉が通じない方とのお話は・・・」


ああ、攻略対象じゃなかったけど、アタックされたのかな?そして割と常識人な人にはあれはきついからね〜。


「それはそうと、ドレーヌ嬢この後実技の試験があると聞いているのですが・・・」


あ、そうだった。この人できるの身体強化だけなんだよね。ちなみに身体強化は無属性。もちろんそれ以外にもたくさんまだ色々あるけどそれは追々。


「そうですわね。トレナーエ様も受けられるんでしたわよね?」

「ええ、そうなんですけど・・・私としては使える魔法が魔法だけにそれを実技としてみてもらえるかがわからないのですが・・・」


?そんなことで悩むのか?


「問題ないですわよ。実際いつもの授業の中で学んだことを試験官である先生がたはみてくださいますし、使える魔法の多さで判断される試験ではありませんから。」

「そうなんですか?」

「もちろんそうですわよ。それでなくても私もそんなに魔法の属性は持っておりませんから色々工夫をしておりますけれど自分をしっかり魅せることが大事ですのよ」


なんで私がこいつにアドバイスをせなあかんの。


「・・・・ありがとうございます。そういう風に教えていただくととてもありがたいです。これからも宜しくお願いします。」


眩しい!!!

そんな笑顔は貴方を崇拝してやまない方たちに見せてちょうだい!!

ここ影になっているスペースでよかった!!じゃなかったらこの学園にいるバロニ様の派閥以外の方たちから総スカンが発生するわ!!


ちなみにこの男はこの学園に来てからまぁ、いろんな女性陣を落としていきましたよ。イケメンだし将来というかすでに安定の地位にいるし今殿下たちがヒロインに構いっきりだから余計にこの男の人気がうなぎのぼり。

実際試験が終わった後もきれいな女性陣に囲まれておりましたよ。

・・・その横を通った際、あまりの女性陣の香水がきつくて気持ち悪くなったけど・・・。まぁ、それ置いておいて。


「こんなことでよかったのでしたら誰にでも答えられましてよ」


そう、その囲まれている女性陣に不安を吐露すれば母性本能やらなんやらでこの国の女性を意のままに操ること可能だったはずなんですがね。

面倒ごとはやめてほしい・・・


「いいえ、他の方にそれとなく聞いたんですけど、大丈夫問題ないとしか教えていたけずどうしたらいいかわからないでいたものですから。私は貴女にお教えいただいてとても嬉しいですよ。何かお礼がしたいのですが・・・」

「は?あ、いいえ、こんなことでしたら誰でもお答えできることですのでお礼ということではありませんわ」


あ〜、この国にいるとそれが常識だからわからないことがわかってなかったんだな〜まぁ、そういう弊害はつきものだよね。


「母国でしたら何かお渡しとかできるのですけれど生憎私が持っているものと言ってもそう多くはありませんし・・・」

「本当に構いませんの。私としてはただの楽しいお茶にしていただけてありがたいですわ。」


あ、ミルクティーを飲んでました。飲み終わりました。あなたが立ち去ってくれたら私もさっさと帰りたい。


「そうは言っても、私はこれから受ける試験で気が楽になりましたからあ・・・あ、ではお礼になるかわかりませんが・・・」

「え」


それはそれは流れるような所作で、私の手を取り自分の口元へ持って行きあっという間に私の手の甲へ・・・キス。



ちゅっ


軽いか〜る〜いキスとも言えないものかしれないですけれど・・・


確実に私の表情が歪んでいる。気のせいではない。


あ〜〜〜〜・・・・



「・・・お礼・・・確かに受け取りましてよ・・・・」

「ふふ・・・」


キスをかました後になかなか手を離してくれないし、なんだか獲物を見つけたような目でこっちを見ているし・・・ものすごく嫌〜な空気・・・。


「ところでここのカフェのチョコレートケーキは絶品でしてよ?いただきました?」

「え?そうなんですか?」

「この国では結構有名なんですけれどね、留学してきたばかりですしあまり知らないでしょう?甘いものが

お嫌いでなければ是非食べてくださいね」

「え〜っと・・・そうですね。今度食べてみます。ありがとうございます」


この男。めちゃくちゃチョコレートケーキが好きなことはファンブックに書いてあったから知っている。

そして、ここのはめちゃくちゃ上手いと私は知っている。

目がすごく泳いでいるし、在庫を今目で確認したからきっと私が帰った後に食べるんだろうな〜プププ。

興味が私からチョコに移った瞬間手を引き抜き、立ち上がる。


「私はお茶菓子を買っていこうと思っておりますし、これで失礼いたしますわね」

「あ、はい。また・・・」


ぬわ〜〜〜〜〜〜〜!!最低!まさかの展開!!やばい!あいつにロックオンされるとマジでやばい!!


もう会いたくないわ・・・・






お読みいただきありがとうございました。

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