プロローグ
〜プロローグ〜
時間というものは不確かでありながら、残酷なまでに確かでもある。
ふと、そんな言葉が頭によぎ......
「ねー鮫島くん、ねーってば!ちょっと聞いてんのー?いつまでぼーっとすれば気が済むのっ!」
そんな、彼女の言葉で意識が現実へと戻る。
「はい、はい、聞いてます」
ほんとに聞いてる?っとまだなにか言っているようだが、適当にあしらいイヤホンを取る、時計に目をやるといつの間にか午後5時を過ぎていた。あくびをしながら彼女に問いかける。
「それで、佐久間先輩は犯人が解ったんですか?」
「犯人だなんて大袈裟だなぁー、プリン1個でそこまで...」
そんな、彼女の言葉を僕は許すことができなかった。そのプリンが1日10個限定で僕がどれだけ楽しみにしていたか彼女はしらないのである。
「はぁー、やっぱり、佐久間先輩が食べたんじゃないんですか?いい加減認めてくださいよ。」
彼女はわざとらしく咳払いをした後、僕を軽く睨んだ。
「もう!まだ私の事疑ってるの?」
「取り敢えず、佐久間先輩の言い訳と調べた事話してみてくださいよ!まずはそこからです。」
「あー、やっぱり聞いてなかったんじゃん!」
「では、僕のプリンはどこにあるのでしょうか?」
こんな言い合いが何度続いたことか......事の発端は今朝へと遡る
・・・・・・