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掌編小説集5 (201話~250話)

斬新なアイデア

作者: 蹴沢缶九郎

出版社の打ち合わせ室でテーブルを挟み、二人の男が向かい合う形で座っている。一人は漫画の編集者であり、もう一人は自分の作品を持ち込んだ漫画家志望の男である。


編集者の男は困惑した表情で言った。


「う~ん、アイデアはいいんだけどねぇ…」


「ダメですか?」


「個人的には、このアイデアは好きなんだけど…。個人的にはね」


「僕はこの作品に賭けてるんです!! 自分で言うのもなんですが、世界のどこを探しても、こんな面白いアイデアの作品はないと思ってます!!」


「意気込みはわかるよ…、でもねぇ…」


「お願いします!!」


尚も漫画家志望の男は食い下がる。


「どうしても漫画家になりたいんです!!」


「…はっきり言うよ、君の作品はうちには合わない。いや、他の出版社でも同じだ。いいかい? 君の作品を読む為にしなければいけないこの作業は手間なんだ」


そう言うと、編集者はテーブルの上に置かれた何も描かれていない白紙の原稿を手に取り、裏からライターの火で炙り始めた…。

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