プロローグ
誤字や改善点があれば、お願いします。
「……え?」
その少年は、携帯電話を握り締め、腑に落ちない顔をしていた。
スピーカーからは、不通の耳障りな電子音が響いていた。
〈先程、避難命令が発令されました。まだ、避難が完了していない方は、お近くの避難シェルターへ避難。または避難輸送車にお乗りください〉
その放送は、電柱の変圧器のような場所から聞こえてきた。
少年は、辺りを見回すが、避難輸送車は確認できなかった。シェルターの入口の様な場所も目視では確認できない。
「どこに行けばいいんだよ!?」
辺りをうろついてるうちに、大通りに出た。
その道路の真ん中に、ポツンとひとりの人影があった。
また、避難警報が鳴り響く。
「……あの~、すぐに避難しないと……?」
その人影は、明らかに不自然だった。フラフラ歩いているに加え、近づいて来るにつれ、うすら笑いが聞えてくる。間違い無く不気味だ。
その時……。
不吉な風切り音が、上空から聞こえる。
見上げた先にあった物。それは……
ミサイルだった。
次の瞬間。少年は、眩い閃光、爆発音と共に吹き飛ばされた。
気が付くと、その場は銃撃戦になっていた。ぼやけた視界で見た感じ、約50人くらいが一斉に人影に集中砲火している。
何が起こってんだ?
「君、大丈夫か?」
声をかけてきたのは、銃撃を行っている人達と同じ服を着た男性だった。
「……は、はい」
その時、なぜかその場は静まり返っていた。
男性の後ろには、笑みを浮かべる男が立っていた。不気味な笑みを浮かべて……。
男性は、殺された。
なぜかは分からない。
男性は、血だらけで、倒れていた。
そして、頭が無くなっていた。
その不気味な男は、その顔を一切崩さず、少年の事を見降ろしていた。
俺は……恐怖のあまり……気を失った。