アイスでもそんなすぐには溶けないよ
題の通りです。それだけです。ただそれだけのことだけど、自分の文字で起こすとなんか記憶より立派に残るものなので、書きました。日記って続かないイメージですけど、体験を書き留めるのは良いことかもと。
とんかつが多かった模様。
「う、高い。この量のアイスが450円…?まあ、今日は結構食べたし、デザートまで欲張らなくてもいいかな。」
お肉は美味しかった。けど、私の腹には120g分でも全然多かった。ちょっとそこらへんふらついて、お腹が落ち着くのを待つとして…。
そう、普通の飲食店じゃ高めに出されるドリンクを済ませ、食べ終わってすぐにコンビニで選ぶスイーツ。あんな店に入った後だからこそ感じる、値段に対する絶妙な幸福感。私なんてこっちで満足だっての。
ああ、でもお腹いっぱいだからさっぱりしたのしか目に入らないな。みかんとか、ソーダがなんとかとか。
でもお店のアイスとかと比べたら全然量も値段もいいじゃん。
こいつだな。
よし、だからこれを溶かす前に家に帰るためには、一秒も無駄に出来ないということだ。いくぞ。
まず素早くレジに運び、会計は小銭をあらかじめ数えた上で迎え撃つ。握りしめた二百二十円は三回確認した。
「こちら二百二十円になります。」
「はいどうぞ!」
釣りはいらねえ。(ちょうどだけど。)
じゃあな。
そして私は、お菓子の袋などコンビニの前で開ける勇気はないから、本体に熱が伝わりすぎないよう棒側をつまんで早歩きする。自動ドアさえじれったくて、スタートダッシュと決め込んだ後の、夜の風が髪をまるごと翻していく。
さらにコンビニから家までに唯一ある信号はできるだけ待たないように行きたいが、どうかな。
「青じゃん!ちょっと待って、走るか?」
えっと、誰も見てないし特に心に引っかかることはないかな。アイス持ってる右手はあんまり振らないように、だんだんスピード上げてこう。
あの信号短いんだよね。はあ、はあ…。ただ、逃したらもう一方が長いから確実に待たされる。
ただ、お腹がちょっと苦しいかも。
遅いな私の足って、こんな時だからなおさらだけどこれって走って意味あるのかなってくらい。身体も温まってきた、足が重くなってこれ以上走ったらバランス崩れて転んじゃうんじゃ?
踏み込む足が力強く、傾いていく私の身体の重みと速度をぶつけるような音を立てる。集中するとその音以外の情景は流れを鈍く淀んでいく。ただ、私は重力さえ速度の味方につけた。
そう、すごく速い。特に足の回転が。
ただその短く張り詰めた、真っ暗な足元から見上げてもまだ…。
「間に合った!なんか今までで一番長い信号だった。わざわざありがとうね。」
うわ、あんた曲がろうとしてたのね。止まってくれた、はあ。私がほとんど飛び出す調子で渡っちゃったから。中途半端に頭だけ下げて、最後の道を小走りで進む。
おえ、さすがにきついか。高い肉吐きたくないよ。でも、アイスは無事運んだからなんとか成功かな。走ったからか暑いな、アイスにはちょうどいい。
アイスより私が汗かいてるじゃんって…ほどではないけど。
さっきまで涼しかったから大丈夫かなって思ってたくらいだから、信号のタイミングすらあれがベストだったってことで。お風呂入ったら食べよ。
その後すぐ寝て、後日食べました。
展開としてはベタに見えるかもしれませんが、これが現実です。アイスもそんな溶けてなかったし。




