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時を超えて
「ここは…」
窓際の女の子が驚きの声を上げた。しかし、彼女の姿が少しずつ変わっていく。髪が長くなり、制服も変わって——
「こたに?」しゅうは息を呑んだ。
そう、窓際の女の子の正体は、いや、彼女として現れていたのは、こたに本人だった。
「しゅう」こたにが悲しそうに微笑んだ。「やっと会えたね」
しんじが状況を理解しきれずに立ち尽くしている間に、また新たな人影が現れた。もう一人の女の子——転校生として短期間だけ在籍していた生徒だった。
「私がこの状況を作ったの」その女の子が静かに言った。「あなたたちの誤解を解くために」
しゅうは混乱した。「誤解って何のことだ?」
こたにが一歩前に出た。「あの日のこと、覚えてる?」