表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
休み時間の神事  作者: 山原喜寛
第二章
2/8

記憶の断片

「こたに…」

しゅうは無意識につぶやいていた。こたに。二年前に転校してしまった彼女の名前だった。

『正解』

声が再び響く。

『第二の課題。なぜ彼女はいなくなったのか』

しんじが困惑した顔でしゅうを見た。「おい、何の話だよ」

しゅうは震える手で机を握りしめた。なぜこたにがいなくなったのか。それは——

「俺が…俺が振ったからだ」

言葉にすると、胸が締め付けられるように痛んだ。あの日、こたにの家の前で。彼女が何か言いかけたとき、しゅうは「やっぱり無理だ」と言ってしまった。こたにの表情が曇ったのを見て、しゅうは自分が拒絶されたのだと思った。

『本当に、そうか?』

「え?」

『第三の課題。真実を見つめよ』

突然、教室の景色が歪み始めた。机や椅子がぼやけて、まるで水の中にいるような感覚になる。そして気がつくと、しゅうたちは全く違う場所にいた。

見慣れた住宅街。そしてあの時と同じ、こたにの家の前だった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ