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薄景色

作者: タマネギ

長いと思っていたら、

少しも長くなかった。

長いけど長くないもの。

なぞなぞみたいに。


人生はそういうもの。

僅かに揺れる景色。

振り返ってみても、

他の景色は見えない。


あれほど感じた辛さも、

どこてどう消えたのか。

あまり覚えちゃいない。

薄っすらと霧の彼方。



これからも薄れるだろう。

今より多い景色が

サラリと消えゆくだろう。

その感触が今はある。


残念だと思いながら、

ほっとしていたりする。

静かになり、静かにする。

いつしか宇宙を探す。


答えなど出るはずもない。

でも何かに気づこうと、

気持ちがもがくというのか。

ちやほやもされたがる。



心残りはもちろんある。

何でも言い残せる人を

見つけられなかった。

何でも話してみたかった。


正直な自分でいたくて、

一人ではそうなれなくて、

いつの間にかほんとの

自分に帰れなくなった。


その日からどれくらい

景色は流れたのだろう。

虐げられたわけでもなく、

話しかけなかっただけ。



暗れ惑う心たちは、

何を見てゆくのだろう。

あまりに短い人生に、

意識の繋がらないままで。


生きているからこそ、

夢や希望を託し合えた。

薄れゆく景色だとしても、

日々は景色の前にあった。


人生の醍醐味を謳歌して、

世界を照らす自分がいる。

そう考えてもいいんだ。

眠りから覚めた時にでも。

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