俺へのスキル付与を忘れた神様が、心配して一緒に転生してきた件について
日本の隅で、縮こまる様に生きていた1人の男は、予め決めていた自分の命日に命を絶った。
人畜無害を絵に書いた様に、善人で。
善人の例に漏れず、繊細だったから、段々と生きるのが苦しくなって選んだ結末だった。
彼は最後の最後で、頭に望みを描いた。
それすらも随分と遠慮がちで、聞いたこちらが叱咤したくなる様な謙遜まみれの願いだった。
私はその願いを尊重した。
こういう人間は、稀だが、そう少なくも無い。
もっと我を通していいのに、死んでなお高潔であろうとする。
それは美しいけれど、同時に苦しい事なのに。
だから少し痛い目を見てでも、私は彼らをわがままにしたいのだった。
………今回も、そのつもりだった。
だが、どうしてか、この男の行く末が気になる自分がいた。
こういう気持ちは何時ぶりだろう。
およそこの銀河が生まれるより以前の周回で、1度すらあったかどうか。
何故は膨れ上がり、疑問は頭を蝕んで離さない。
その正体を、私は知りたくて仕方がない。
ーーー故に、私も転生しようと、思ったのだ。
人畜無害を絵に書いた様に、善人で。
善人の例に漏れず、繊細だったから、段々と生きるのが苦しくなって選んだ結末だった。
彼は最後の最後で、頭に望みを描いた。
それすらも随分と遠慮がちで、聞いたこちらが叱咤したくなる様な謙遜まみれの願いだった。
私はその願いを尊重した。
こういう人間は、稀だが、そう少なくも無い。
もっと我を通していいのに、死んでなお高潔であろうとする。
それは美しいけれど、同時に苦しい事なのに。
だから少し痛い目を見てでも、私は彼らをわがままにしたいのだった。
………今回も、そのつもりだった。
だが、どうしてか、この男の行く末が気になる自分がいた。
こういう気持ちは何時ぶりだろう。
およそこの銀河が生まれるより以前の周回で、1度すらあったかどうか。
何故は膨れ上がり、疑問は頭を蝕んで離さない。
その正体を、私は知りたくて仕方がない。
ーーー故に、私も転生しようと、思ったのだ。
1.はじまり、はじまり
2023/01/12 21:55
2.広い世界の端っこで
2023/01/15 18:50
(改)