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「進むのが遅くてすみません…」

「謝らなくていいよ。僕は楽しいから」




満面の笑みの葉月さんを見て、少し恥ずかしくなって目を逸らした。一応この写真が気になったという態で目を逸らしたつもりだけど、色々とバレている気がしてならない。葉月さんの生暖かい目線に耐えながらもどうにかミュージアムを見終えた。小さなスペースだけど、見所ばっちりだったなと思って振り返る。




「どうかした?」

「いや、何でもないです」


ミュージアムから出ると母にラインを送る写真用と言われて写真を撮られた。葉月さんはいつも急に写真を撮ってくるので、どうにか逃げたくても逃げられない。


「なんでいつも急なんですか!」

「急じゃなかったら撮らせてくれないじゃん」

「………そんなことないですよ」

「何その間は…」




葉月さんからの目線を逸らしつつ、「次行きましょう、次!」と言いながら自転車に乗った。




「まあ、いいけど。次は海岸沿いかなー。積浦・琴弾地エリアは外のアートが多かったと思うよ。黄色のかばちゃがあるし」

「黄色のかぼちゃ!」

「さっきの赤もだけど好きなの?」

「直島といえばコレって書いていたので…。ミーハーなんです…」

「まあ僕も初めて来たとき、めちゃくちゃ興奮してかぼちゃに抱き着きながら写真撮ってもらったよ。ほら」




自転車を一旦止めて携帯を覗き込むとそこには満面の笑みの葉月さんが黄色のかぼちゃに抱き着いていた。













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