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―いつの間にか眠ってしまった


時間を見ると午後8時。ほとんど何も飲んでいなかったからか身体が水分を欲している。仕方なくリビングの方に行くと、母と父、そして見覚えのない男の人がいた。



「お邪魔してます!」



誰からも好かれそうな笑顔をこちらに向ける人は一体…?



「え、あ、はい…」



かすれた声で辛うじて返事をする。両親に目を向けると母は困った顔、父は嬉しそうな顔をしている。



「優斗のお友達よ。連絡来てなかったからびっくりしたわ。あの子ったら忘れてたー!なんていうんだもの…」



優斗というのは大学生の兄だ。今は東京の大学に進学していて一人暮らしをしている。兄は報連相の報が全然できなくて、いつも家族は振り回されてばかり。今回は全国を旅している兄の友人が家に泊めて欲しいと言ってきたので了承したということだった。兄の友人は「葉月優」と名乗った。



「綾菜ちゃん、だよね…?」

「はい…」

「しばらく宜しくね」



しばらくっていつまでと聞きたくなった気持ちをグッと抑え、頷いてキッチンに逃げた。

水と晩御飯をトレイに乗せている間、聞こえてくるのは葉月さんが今まで旅した場所の話だった。行ったところがある場所が丁度両親が旅行に行ったところだったらしく盛り上がっている。



―気づかれないように自分の部屋に戻ろう。



この時足音を立てずリビングから出ていく姿を葉月さんが横目に見ていたことも気づかなかった。








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