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サウザンド・コロシアム  作者: 瀬川弘毅
(キャラクター紹介)
11/216

付録:「管理者」データファイル①

① オーガスト


 漆黒の皮膚が特徴的で、寡黙な怪人。最初に能見たちへ接触し、倒そうとした管理者でもある。


 当初は、怪人化した被験者を「サンプル」として回収する役目を担っていた。板倉の遺体を芳賀たちが保管し、詳しく調べようとしていたことを問題視し、ナンバーズへ積極的に干渉することとなる。


 ナンバーズがグループを形成すれば、彼らの傘下に収まった被験者が戦う機会は減り、したがって実験が順調に進まなくなってしまう。また、芳賀たちのようにサンプルを調べようとする者が現れると、回収作業にも支障が出る。オーガストが能見たちへ牙を剥いたのには、以上のような思惑があった。



 オーガストは「4」番の薬剤を追加投与しており、近接戦闘に特化した能力を持つ。並大抵の攻撃では傷一つつかないほど頑丈な皮膚、そして高い身体能力を合わせ持っている。初戦では、能見の猛攻を受けてもほぼノーダメージだった。


 これといった特殊能力を持たず、防御力を活かした格闘で戦うのが常である。回避能力を持つ芳賀とはやや相性が悪く、彼と戦った際には攻撃を当てられずに手こずっていた。


 板倉の次に、オーガストは林愛海をサンプルとして回収した。だが、いずれも良質なサンプルにはなりえず、回収時に交戦したナンバーズたちを取り逃がすという失態をも演じた。「菅井たち四人を増援として呼んだにもかかわらず、仕留めそこなった」点で、同胞からオーガストへの評価は下がる。


 さらに、彼が能見たちへ挑みかかったことが原因で、ナンバーズたちも管理者への敵対行動を強め、監視カメラの破壊に着手した。これによって、オーガストはスチュアートの怒りを買うこととなる。



 名誉挽回を狙うオーガストは功を焦り、「サンプルに覚醒する前の被験者を捕らえ、強制的に薬剤を追加投与する」という作戦に出る。しかし、能見たちの仕掛けた罠にかかってしまい、能見と咲希の同時攻撃を受けて倒れた。


 彼らに命じられるまま、オーガストは被験者にどんな処置が行われたのかを明かす。管理者の正体をも暴露しようとするが、そこにアイザックが現れ、彼を口封じのために殺害する。


 オーガストは真面目な性格で、与えられた任務を粛々と遂行するだけでなく、自らアイデアを出してナンバーズへの干渉を試みることも多かった。優等生タイプだった彼だが、やることがことごとく裏目に出てしまい、不運な最期を遂げたといえるだろう。



② アイザック


 紅の皮膚を持つ怪人。元々はモニターの監視役だったようだが、オーガストが抜けた穴を埋めるようにして徐々に戦場にも姿を見せる。


 手から赤い稲妻を放つ能力を持っており、その威力はオーガストの硬い皮膚を貫くほどだ。能見と同じ「6」番の薬剤を追加投与している彼は、管理者の中でもトップクラスの攻撃力を誇っていた。


 管理者には「人間を見下している」という共通点があるのだが、アイザックもその例に漏れない。彼の場合、オーガストやスチュアートに対しても「使えないな」と呟くことがあり、同胞のこともあまり快く思っていなかったのかもしれない。全体的に言動が粗野で、攻撃的である。



 スチュアートの命令に対しては基本的に忠実で、オーガストを殺したのも彼に指示されたからだ。和子と唯を人質に取ったり、ある情報を能見へ伝えたりと、任務を遂行している。オーガストとは対照的で、出過ぎた真似をせずに着実に出世していくタイプだ。


 スチュアート、ケリーとともに奇襲攻撃を仕掛け、一度はナンバーズたちを全滅の危機に陥れる。しかし、能見の参戦によって形勢が逆転。今まで以上のすさまじい力を発揮した能見に太刀打ちできず、スチュアートからも見捨てられてあっけない最期を遂げた。


 命令されれば、同胞であっても躊躇なく殺す。そうした冷酷さを持ったアイザックが同胞に助けられることなく散っていくのは、因果応報だったのかもしれない。


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