余談というか
米国のニュースを見ると737のイメージ悪化に伴いMRJに注目が集まるというが、
MRJも真円の胴体構造である。
思えば10年以上前、
MRJ計画が発表された時にはまだYS-11が普通に飛んでいたが、
ただのガキンチョだった筆者は興奮したものだ。
「やった! 部品単位での生産だけでなく737やA320に対抗できるような航空機が国内でも誕生するゾ!」――と。
しかも当初計画されていたMRJは胴体構造の殆どが炭素複合繊維とかいうハチャメチャな設計。
もし実現するならエアバスやボーイングを置いてきぼりにするような航空機となるので、
大変期待したものである。
しかし残念ながら設計案が更新される度に割と普通な航空機となっていったが。
おまけに発表されていたぐらい炭素複合繊維をふんだんに使った航空機はボーイングから出てしまったが。
筆者は787のような小型機を夢みながら10年以上待ったわけだけど、
完成した機体はやっぱなんか違うよなあと思ってしまう。
構造はそれなりに時代相応だがすごく保守的。
三菱曰く、リュージョナルジェットはこういうものだとのことだが、
なんだかしっくりこない。
それでも国産でこれだけの航空機が作れたのだから期待してしまうが。
やはり多少なりとも技術系に興味がある人間としては、
現時点で新世代の航空機というとどうしても787となってしまう。
あの翼の構造と翼の各種空力性能についてはボーイングが全面的に公開しているが、
アレと比較するとやはり737MAXの翼は全面的に一新すべきだったなあと思う。
費用対効果的にそれが出来なかったとのことだが、
なんだか費用対効果の認識がずいぶんズレているんじゃないかな。
今やランニングコストすらA320に並ばれたというが、
あっちは全体で航空機が売れれば互換性の影響で個々の機体のパーツ価格は下がるが、
こっちはそういうのが無い分不利だから仕方ないのだが。
そういうのが無いという事に問題があるのだ。