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復讐の黒き獣  作者: 椎木唯
第二章 王都編
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俺は復讐を誓い、命令を下す

サブタイやらかしました(*ノω・*)テヘ

...と言うのは流石に嘘だ。

流石に雨風は防ぐ物がほしいと思ったがモンスターの住処まで襲ってまで住みたくない。

実際は盗賊の住処を見つけて襲って手に入れただけだ。流石に死体は外に捨てたけどな。死体と一緒に過ごす趣味は無いし。



なんやかんやで住処についた。何時もなら外まで聞えてくる騒がしい声が聞こえてこない。響いてるのは鉄と鉄を打ち合わせたようなカーン、と言う音だけだ。

(他にいたのか?)

自分が先ほど戦っていた奴らと他にいるかも知れないと思った。それなら居ないのも説明がつく。

ま、先に音の正体を掴みにいくか。どうせアイツだろうけど。

カツカツと靴が地面に当たる音を響かせながら奥に進む。洞窟本来というかそんな涼しさが戦闘で温まった体を冷やす。

やっと右の方に扉が見えた。恐らくここだな。ドアノブに手を掛け中に入る。

「邪魔するぞ」

「ひぇ!?く、黒様!いるなら声ぐらい掛けて下さいよ...ビックリしちゃいますよ...」

中を覗くと手に杭と金槌を持った女がいた。アンだ。

腰まで長く伸びた髪は三つ編みにし、服はどこで襲ったのかオーバーオールを着ていた。上はボロっちい服だったのでミスマッチだった。

「それで何か分かったか?」

見た目は完全に畑耕す系の顔をしているが、実は捉えた奴の尋問を任せている。魔獣化した時の特殊能力がそっち寄りだったので任せたのだがどうやらまだ納得はしてないらしい。

「はぁ...前回と変わらず任務内容と依頼した上司の名前しか分からなかったですよ。まぁ地図を持っていたのが幸いですかね...」

「そうか、ご苦労だったな」

そう声を掛けるといきなりビシッと背を伸ばして立った。

「褒めてるのかどうか分からないですけど気にしないで下さい。これしかやれる事ありませんから」

額に流れる汗を手の甲で吹きつつ言ったその一言に笑みが浮かんだ。そうだっけな。

次の言葉をかけようとした時、彼女は部屋の壁際に立て掛けてある身の丈ほどある金槌を取って、地面に寝っ転がってる肉の塊を叩き潰した。上に上げ振りおろし、また上に上げ振り下ろす。完全に潰れるまでそう時間は掛からなかった。全身に赤い液がついたアンはどうしようかな?と体を見つめた。

「もう少しでここを出る。身支度を済ませておけ」

「え、あ、はい...黒様は?」

「俺はリナでも探しに行く。アイツがいないと色々と不便だしな」

遠回しに、ここにある武器を持って行けと言いリナを探しに行こうとした時後ろから声が聞こえた。

「黒様。その必要はありません。今、帰って参りました」

全身装備(フルプレート)に身を包んだ男の声を発した者が膝をつき、頭を垂れた。

「申し訳ありません。他の隊と接触した者がいて、助けに行っていました」

この無礼は命で!そう言わんばかりに頭を下げるリナ。その後ろには同じく頭を下げた男が3人いた。顔は見えないが恐らくジークバルクとセンギスとクツークルだろう。だがこの3人には中で待機と言ったはずだが?

同じ事を思ったのかアンが後ろから出てきて頭を下げる3人に向け、質問をした。

「あれ?ジーク達は黒様に待機してろと言われたはずじゃなかったっけ?なんで外にいるの?」

「...ッ」

「クッ」

「え、いや、それは...」

言われたくなかったとこなのかジークとセンギスは顔を上げ、キッとアンの方を睨んだ。瞬間2人の首が飛んだ。

「黒様のお許しも無く顔を上げるなど言語道断。しかもそれに飽きたらず睨みつけるなど...例えアンであろうと許されない事。どうか黒様身勝手な行動をしてしまった私にお許しを...」

ふむ、この2人を殺すのはどうでもいい事なのだが質問されてる途中なのに何も返さなかった事に腹を立てつい手が出てしまった、と言う事なのだろう。そう解釈し、頭を下げているリナに声をかけた。

「顔を上げろ、リナ。コイツらを殺した事には何も怒っていない。だが幾らアンの質問とはいえ俺の考えもその質問の中に含まれていた。だから罰を与える」

「はっ、何なりと」

「もう少しで出発をする。流石にこれを残すのは忍びないので処分を願いたい。絶対にバレないようにな」

「分かりました!今すぐ取り掛かります!」

そう言って2つの頭と胴体を肩に担ぎどこかに消えていく。途中で魔獣化の能力を切ったのか元の姿に戻ったのは失礼だと感じたからだろう。

では俺達も準備をしないとな。

リナ。年齢が13歳。見た目とは裏腹に礼儀がいいのは黒に従うに連れて相応しくなろうと思ったから。


魔獣化能力『同化』

一度触れた者の全てを自分の体に変化させる。この能力によって思考はコピー出来無いが見た目だけは同じになれるので潜入捜査向き。


復讐理由。

当時10歳だったリナは住んでいた家を冒険者なる者に焼かれ、両親を失う。そんな所を黒に助けられ、家を焼いた冒険者を皆殺しにすることを決意し、黒の手を借り、成功させる。自分を助けてくれた黒に尊敬の念を抱いて一生付いて行くと誓った。

リナ「黒様の敵は私の敵です」

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