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復讐の黒き獣  作者: 椎木唯
第二章 王都編
3/38

3年後

ザッザッザッザ


森の中に鎧を着た集団の足音が響く。

「止まれ!」


先頭を走っていた男が大きく声を上げた。

後ろの人達はそれがわかっていたかのように足音を揃え止まる。

「よし、列が乱れていないか?ちゃんと静止出来てるか?」


前の男がそう問い掛けると「総員止まれ!」誰かが声を上げた。

「...まぁ良しとしよう。では今日はここで一晩過ごす事になる。1から4番隊は周囲の安全確認。5、6、7はテントづくりだ。その後は各隊事に食事を取れ、分かってると思うが1つの隊が食事している時は残りの隊が周囲を見張れ、良いな?」


「「「了解であります!」」」


「なら持ち場に移動しろ!」


1隊7人構成。それが15隊ある訳だから合計135人。正直こんなにいるとは思えないんだけどな〜。

この隊。魔人討伐の為に王都から収集がかけられ...まぁ殆どが冒険者落ちの集団の指揮官ラーガスの考えだ。


実は先月程前に王都の第4階級であるファルカルアから直々に呼び掛けがあった。第4階級とは王都がもつ最強の隊であり、12人と少ないが1人1人が軍1つ分ほどの力を持つと言われている。その中でも第1、第2、第3、第4は小規模な国程度なら個人で潰せる程力を持つと呼ばれている。

第1階級であるカルファラ

第2階級であるロカスシスク

第3階級であるアジャルマ

第4階級であるファルカルア


本来第1、2、3、4階級の名前は口に出さなくとも心の中で考えてるだけで〝様〟を付けばければ不敬罪で捕獲、最悪は処刑されるらしいが正直本当かわからない。おっと話が逸れてしまったな。

で、第4階級っと言うと国王の次の偉い位らしいので有無を言わせず集められた。

その合計は135人。数人は逃げ出そうとしたがファルカルア様の術で剣が突き刺さり死んだ。もうこうなったら当たって砕けろ、って言うくらいだから指揮官に立候補した訳よ。ま、本来立候補制では無いのだが実は昔魔人を2、3体倒した事があってそれが認められてこの位置にいるって訳さ。

と言うかファルカルア様が何故集めたのか?っと言うところが気になるでしょ?実はねこれが驚きの取り逃がしの後始末って言う事さ。

もう3年(..)も経ってるんだし誰かに殺されてるでしょ?っと言いたかったけどあの目を見たら言えないね...。

まぁそんな訳で今に至るって事なんだよね。

おっとそろそろ戻らないと...流石にあの場所から遠すぎるからね。

そう言ってラーガスはくるりと回り来た道を戻った。








(25...6、7、8。計28人か)


約四十メートル程ある木の幹に鋭く尖った爪を食い込ませ観察する。

3年(..)だ。俺がこの森に住んでいた年月だ。

最初の頃は悲しみと絶望で何度死のうとしたのか数え切れない。だけど毎回父さん母さんリュク爺が頭に思い浮かんで来て死のうにも死ねなかった。

でも数日も経ったら気持ちの整理もつく。このままじゃダメだ、と。

そこから魔獣化を使いこの姿で長くいることによって慣れ始める事から始めた。生まれた時から使用出来たのでそこまで苦労はしなかった。

そのお陰で何とかコツが掴めるようになり体の1部分のみ魔獣化、と言う方法まで身に付けた。

使えるようになったその日から両腕と尻尾を魔獣化させて木々を飛ぶように渡る方法を身につけようと努力した。これは数分で身に付いた。

ここまでで1年。未だに右目の傷は癒えず見えないままだ。

実はその1年の間に村を襲撃し俺をどん底まで追い込んだ奴が現れた。

最初は7、8人だった。

気付かれないように尻尾を相手の頭上の木に突き刺し落ちないことを確認し、一気に首をもぎ取った。4人まではギリギリ仕留められたが残りはまだ生きていた。1人は剣を片手に持ち、1人は泣き叫びながら森の奥へ。逃がす訳にはいかないので空中で回転し尻尾の先の鎌状の部分で脳天にぶっ刺してやった。

そんな感じに過ごしていったらどんどん人数が増えていった。

ここで待ち構えるのはいいが焼き払われたら終わりなのでそろそろ出ようかと思う。


(『魔獣化』)


心の中で呟き魔力を集中させるとみるみる体が赤く染まっていき肩から刃のような腕が、背骨が伸び突き出すように骨が見え、大地を踏みしめるように足の指が広がりドロドロに溶け3つになり鋭く尖った爪が生えた。左目の傷から赤い涙のようなものが垂れ、左側を覆う仮面のようになった。

(まずは手始めに!!)

ちなみに王都の12守は強え奴が12人と言う訳です。その下に数十人程それっぽいのがいますが正直12守が強すぎて要らん子扱いです。

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