音楽は革命をおこす
あぁ、なんて馬鹿馬鹿しいの!
クズどもは私利私欲で国を荒らし
トップはそれを止めずに女に溺れ
クズとくそに荒らされた私の大切な国は生まれてからどんどん後退していくばかり!
スラムは増えていき物乞いがあふれてる!
育てられた小麦は太ったやつらの腹の中に消えてくわ!
大声で叫ぶこともできないほど弱り果てていく私の大切な者たちを踏みつける
むしりとるだけなら滅びろ!
領民を守れぬならその権利をすてろ
この血は尊いとあいつらはいうけれどちっとも私の言葉を聞きやしない
ただそこに座ってろ
そんなことをいうやつらの首をうちすえることも出来ないこの立場が何が尊いと言うの!
こうしている間にも豚どもは大切な者をどんどん傷つけているのに私はここで叫ぶことしか出来ない!!
なんてちっぽけな血と存在なのでしょう!
父を殺しても王となれぬ私は……!!!
心からの叫びをそれとなくつけた音程とリズムにのせて集まった人々に叫ぶ
もう何度目のコンサートかわからない。
いや、こんなのコンサートとも言えない
所々日本語が入るのはそれほど私の心が荒ぶっているから。
ゲリラ的に起こされるこの公演には多くの人が集まってくれる。
それは城からくすねた少しの食料を得るためかもしれないけれどみんな私の歌と言えるか怪しいうたを聞いて盛り上がってくれる。
こうやって続けていけばいつからは私の元に集まり腐ったやつらを排除出来るかもしれない。
最近は毒殺されそうになるから気を付けなければ。
そんなときだった彼が私に接触したのは。
『亡国の貴族なんてなんの特もないからね』
このままだと滅びるだけといくのをわからないやつら筆頭の子供とは思えない台詞だった