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神に見放されし天秤

作者:春海
最新エピソード掲載日:2026/02/02
辺境の村で善良な夫婦に拾われ、育てられたアクセル・ヴァニタスは、村人から「ちょっと鈍い」と思われている少年に過ぎない。
彼は世間から「神に見放された者」――神の加護を受けられず、魔力を円滑に吸収することも、文字を理解することさえも困難な存在だった。
それでも、彼はいつも何気ない細やかな行動で、周りの人々を守っていた。
――魔物の騒動を静めたり、孤独な騎士をそっと温めたり、姉たちの背後で黙々と支えたり…
少年の瞳に時折閃く異様な光は、この時代には属さない何かを映し出していた。それはすでに静かに世界の歯車を動かし、運命の天秤を傾け始めていた。
平穏な日常の下で、種族間の争いの暗流が渦巻き、魔王勢力の影が次第に濃くなり、そして国家にも匹敵する学術都市が遠方から招待状を送りつけてきた時、この平凡に見える少年はついに村の庇護から歩み出ることになる。
神に棄てられた者の枷、皮膚に現れた傷痕、千年を跨ぐ世界異変の伏線
――それらの糸が絡み合う時、弱さを装うことに慣れた少年は、広大な大陸において、すべての者の運命を変えるほどの風波を巻き起こすだろう。
これは、辺境の村から旅立ち、この世界を知っていく物語である。
第 1 章 辺境揺籃編:運命の始まり
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