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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

他人の人生、ぶち壊し系youtuber憎悪タケル特別講演

作者: Richard=Hamish=Head


いやー、ありがとう、ありがとう。アリガト、ゴザイマス(場内爆笑)憎悪タケルだよ。えっと職業は……おいおい、お笑い芸人じゃないよ(笑)youtuberだってば(場内爆笑)


えーっとだね、僕はYouTuberで、あとは、本物の超能力者をやってる。とはいえ僕はスーパーマンじゃないから、あいにく世の中をよく変えるなんてことには能力は使わない。だろ?今どき自己犠牲が何の役に立つ?(喝采)


僕が試しているのはこうだーー世の中の、安定している立場の人間、特に、大義名分をかざして人にネチネチ言ってくる奴ら。ああいうやつを、「やり過ぎ」の烙印付きで、社会から追放して、追い出して、人間失格のレッテルを貼ることだ(笑)(喝采)ありがとう、ありがとう。


んー、詳しく言うとこういうわけだね。例えばキミ、学生だろ?うん。嫌いな教師は?いない?いないの?参ったな、イイ例えにならないよ(爆笑)。じゃあぼくの、思い出話に付き合ってもらおうか。


正直僕はどんくさくて、勉強もできない、底辺の高校生だったんだ。日本のラノベってやつはそのへんをまったく汲み上げてくれないけど、ま、こればかりは商業主義だからしょうがない(笑)(場内爆笑)仕方ないだろ、売れないんだからさ!(場内喝采)


で、僕が、そうだな、例えば宿題を忘れてきたとする。ま、よくあったことだ。でも、実は宿題はちゃんとやってたんだ。ただ、そのノートを自宅に忘れてたってわけ。


でもそんなことは教師にはわからない。非があるのは、もちろん僕の方だ。そうなると、教師はもうイキイキとして僕に説教たれてくるわけだ。恥知らず、だとか、さんざん注意したのに、だとかね。


ああ、これでも現役時代、いわれてた事に比べりゃ手ぬるい。


そうだな、僕は、憎悪タケルなんだけども(笑いが起こる)おいおい、ここは笑いどころじゃないよ(笑)(場内爆笑)


たとえばヒートアップしてきた教師が罵倒の中に、死ね、だとか、飛び降りろ、だとかいう言葉を混ぜだしたりする。これはかなりストレートな言い方だけど、実際はもっとネチネチと、そう、もっとネチネチ陰湿に、お前が死んでも誰も悲しまないだろうな、とか、お前みたいに約束の守れない人間は、一人寂しく孤独に死んでいくんだ、とかね。まあ、いろいろ言われた。


そこで、僕の能力の出番ってわけ。そういった優越感や、正義に酔ってる連中が、たとえ冗談でも口にする内容には、たいてい、願望が詰まってる。つまり、そうしたいだとか、そうなったらいいな、とか言う願望だ。


お前はクズだ、とその教師が言ったとする。お前のようなやつには何の価値もない、だから死んでしまえ……というのが、その教師の言葉だね。で、僕がその、願望の元栓を超能力でちょっとひねってやる……すると、途端に、語気が増す。だいたい何で生きてるんだ、死ね、殺してやる、……みたいに、罵倒の言葉って意外とボキャブラリーが貧困で困る(場内爆笑)。こうしていると、だんだんと、彼の顔にも変化が現れてくる。どうしてこんな事を言ってしまってるんだろう、とか、本来隠していたはずなのに、みたいなね。どうかしたら、こんなこと言う気じゃなかった、ってやつもいる。そういうやつはたいてい心が麻痺してるから、まあ僕がいなくてもやらかしただろうね。


で、さらに能力を一段階強める。そうすると、だんだん興奮が最高潮になる。泡を吹き始めて、眉間の血管が盛り上がり始める。ブルブルブルっ、と全身で身震いする姿は、濡れ鼠のイヌだね(笑)(喝采)。で、いよいよ行動に移し始める。


キミらは自分がイライラしてる時に、なにか、蹴飛ばすのにちょうどいいものを見つけたらどうする?そう、たいてい蹴っ飛ばすだろう。それが路傍の石みたいな、蹴り飛ばしても問題ないものなら、なおさら。


そこなんだよ。僕の能力は。あくまでもそういった、本人の、正義のサディズムへの敷居を低くしてやる。本当の聖人君子なら、僕に対して悪感情を持っていても、僕がそれを増幅させても何ともないさ。実際僕は、母親で試したことがあるしね。うん、認めるよ、僕の母親は世界一だった(場内、シーンと静まる)。


で、その教師は僕に手を出す。蹴りつけてくる。倒れ込んだら、それをいいことに、拳をさらに振り下ろしてくる。2度、3度、とね。僕は抵抗しない。抵抗したら、そいつらと同じだろ?(笑)(場内喝采)いやジョークだよ(場内爆笑)。


でまあ、この社会、肉体的なぶつかり合いは実はご法度なんだ。いくら暴言や罵詈雑言、讒言が平気でまかり通っていても、誰かが一発殴れば静まり返る。逆に言うと、暴力ってのは、第三者からすれば、笑えないんだよ。手を出したほうが負けなんだ。


ファイトクラブ、って少し前の映画、見たことあるかな。男と男が理由もなく殴り合う、でも勝敗は関係ない、ってやつ。あんな感じで、案外殴り合ったほうがわかり合えることもあったりするんだけど、基本的に、この社会は肉体を軽んじて、精神を尊ぶ。ま、そのくせ言葉の暴力は平然と許容してるんだけど。


話がそれたね。でも、君等も予想ついてるだろ?無抵抗の生徒に対して暴力を振るうような教師がどうなるか、なんてさ。


社会問題、社会的制裁。つるし上げに、懲戒処分。とはいえこの国はまだ体罰を許してる野蛮な国、というか教師が絶対の国だから、普通に許されたりすることもあるけどね(場内爆笑)。


つまりはそういうわけだ。僕は、自分側に大義があって、だから法に触れない範囲内であれば平気で相手を踏んづけても、プライドを踏みにじってもいいっていう連中にそれなりの扱いをしてやった。それにふさわしいトロフィーを与えてやってる。


僕は今でこそそこそこインプレッションが稼げるyoutuberだけど、これは自由業だし、なによりなんの保証もない生活だ。だから、言ってみれば底辺職だ。


だからこそ、ってわけでもないけど、役人とか、お偉方とか……まあ、特にあれだ。権威を持ってるやつの人生をぶち壊してやるとスカッとするね(笑)ルサンチマン的にさ。(場内爆笑)


でもね、よくよく考えてみてほしいんだ。そいつらがやってることも、悪なんだよ。法律に触れない範囲でやってる。だから、こっちが強くでたら、当たり前のようになかったことにしようとするし、当たり前のようにおいマジになるなよ、冗談だよ、で済ませようともしてくる。僕はそういった連中が大嫌いだし、そういう都合のいい時だけ社会制度に寄りかかって、大義名分に寄りかからないと何もできない腰抜けが、その社会によって殺される瞬間を見るのが大好きだ。マッチポンプ?そりゃそうかもしれない。でもね、何度でもいうけど、僕のこの能力は、「相手がマジになってないと」使えないんだぜ。


だから例えば、僕がよく通ってた公共福祉課のカウンセラー、学生を選別するのを当然の権利だとでも思ってる人事の面接官、捕まえてるのは市民じゃなくてみんな犯罪者だと言わんばかりの警察官、ちんぴら、右左問わない三文活動家にすまし顔のインフルエンサー、マスコミ。


僕はそういった、安牌を潜ませて生きてる連中を、悪意を自分でも自覚なく使いこなして、人を平気で見下している連中を破滅させるのが大好きだ。連中は炎上の中で死んでしまえばいいと思う。何一つ希望もなく、親や子ども、家族に見捨てられてだ。


自分の行いが何度も何度もショート動画でバズって、指名手配のポスターよりもくっきりその人相が人々の記憶に刻まれたら、僕は大成功したと思うよ。


だって僕がそうしなくても、世の中はそういうふうにできている。悲しいことにね。どんなに否定したくても、そのとおり、僕は同じ穴の狢だ。ただ一つ連中と違う点があるとすれば、僕は進んでルサンチマンを受け入れるし、進んで悪意を認める。その悪意によって罰せられても、当然のことだと思う。


連中には人を傷つける覚悟がない。鈍感だ。鈍感なやつらは死んでも当然だ。いるだけで害悪だよ。


僕は今のところ一対一での戦いを好んでる。まそうじゃなきゃ臨場感は生めないからね。でも、よくよく考えたら、何らかの集団そのものが害悪なんじゃないかって気がする。


だからいつか、有名な企業に乗り込んでいって相手を破滅させるだとか、そういった事もやってみたいと思ってる。まだ、夢の夢だけどね。スタッフの友人が「アポを取らないと」とか言うんだぜ?無理だよ(場内爆笑)。


じゃあ今日は、招待してくれてありがとう。憎悪タケルでした!


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