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硬い男と強い双子殺人鬼  作者: ありがとう君
8/25

第8話 絡む

「両腕は大丈夫だった?」

「‥…はい、何とか動きます」


昼前にいつもの公園に着くと紙袋を足元に置いて立っているカツオに話しかける。


「ちゃんと約束守って6時からいた?」

「はい、約束はちゃんと守りました」

「怒ってる?」

「いえ、約束なので大丈夫です」

「そうなのね、それでその紙袋にお金入ってるの?」

「はい、約束通りお持ちしました」

「じゃあマケがそのお金預かってて」

「‥…マケ?それは私の事ですか?」

「カツオって年下に呼び捨てとか嫌だと思ってあだ名決めたんだピッタリでしょ?」

「いえ私はカツオって呼んで頂いても大丈夫ですけど?」

「でもね、俺にボロ負けであれだけビビッてた人の名前俺呼びたく無いんだよ」

「‥‥……」

「怒った?今のは流石にキレるでしょ?絡んで来た時みたいにキレるでしょ?」

「‥‥……いえ大丈夫です‥…昨日は大変失礼しました」


壮真はやられたらやり返す悪魔モードで絡む、そしてこの後も続く。


「ふ~んそうなんだ、昨日の事誰かに喋った?」

「…いえ、絶対に誰にも話してません」

「どう思った?ピストルで自分の頭と口撃って平気な人間みてどう思った?」

「‥‥……はい、心の底から恐怖しました‥…絶対に逆らってはいけないと強く思いました」

「へぇ~他のおじさん達は?」

「私とまったく同意見です」

「何故俺が自分を撃っても平気かどうか知りたい?」

「‥‥……いえ大丈夫です、昨日の事はもう大丈夫です」

「そうなのね、まぁ~マケに聞かれても教える訳無いけど」

「‥‥……はい、ありがとうございます」

「あっそうだ!俺の事嫌いだと思うけど?」

「‥…いえ、嫌いでは無いです」

「嘘だぁ~、マケってもしかして嘘つき?」

「‥‥‥‥…いえ、嘘は付いた事はたくさんありますけどあなたには今後絶対嘘は付きません」

「本当かなぁ~まあっ!いいや…そういえば自己紹介まだだったね俺壮真」

「はい、壮真さんですね…宜しくお願い致しますカツ‥…マケです」

「壮真とマケでこれでもう仲良しだね?マケも良かったよね?」

「‥…はい嬉しいです‥…壮真さん」

「俺も嬉しいよ!だから俺が終わりって言うまで365日24時間無償で俺の為に働いて」

「‥‥……あっ?でも事務所の仕事が?‥…」

「大丈夫大丈夫!おじさんに電話して?俺がお願いするから」

「‥…はい」


マケは連絡をすると壮真に変わりますとスマホを渡す。

『マケを365日24時間借りる事』

『カツオからマケに呼び名変更』

『事務所に遊びに行った時は宜しく』

を2つ返事で了承させるとスマホを返してマケに向き直る。


「そういう事だから俺が終わりって言うまで365日24時間宜しくね」

「‥‥……はい、宜しくお願いします」


(まあ女神様にパートナーが作成されるまでの残り数か月だけだが、マケは死ぬほど嫌でしょうね…自業自得だからそれまで頑張って働いてもらおう)


それから

いつでも使える様に100万程マケに持たせて残金は事務所に預けて足りなくなれば補充させる

殴られ屋の呼び込みの看板も両手で掲げる用と首から下げる用を2つ用意してマケに身に着けさせる

大金も手に入ったし殴られ屋廃業にしても良かったが他の事に興味も意欲も無く初仕事で興味も湧き殴られ屋を続けていた。






「うぁぁぁぁぁ!ヨシオの浮気者ぉぉぉぉぉぉ!私の他にぃぃぃ!女がぁぁぁ!2人もいるなんてぇぇぇぇぇ!そしてぇぇぇぇぇ!私が3番目ってぇぇぇぇぇぇぇ!どういう事おぉぉぉぉぉ!でもぉぉぉ!愛してるううぅぅぅぅぅ!!」


魂の叫びと救いの無い大絶叫で

泣き笑いの複雑な女性の右ビンタを会心の感触を与えて頬で受けている。


「はぁ~はぁ~はぁ~はぁ~‥…でもまだ愛してるの‥…」

「そうなのですね、大人の女性は色々大変なのですね」


女性は地面を見て肩で大きく呼吸を整えながら声を絞りだしている

壮真は恋愛の好きや嫌いは未経験で未体験ゾーンなので同じ様な言葉をいつも使う。


「はぁ~はぁ~はぁ~…あっ?ごめんなさい‥…私…我を忘れてて…ごめんなさい…」

「いえいえ!全然お気になさらずに」

「はぁ~はぁ~こんな少年に…大人の女性が‥…笑っちゃうよね…ハハハ…」

「いえいえ!本当にお気になさらず」

「ふぅ~でもスッキリしたわ!ありがとう」

「それは大変良かったです、少しでもストレス解消して頂ければ」


その後少し会話を続けると女性は代金を支払い離れて行く。


「それじゃあ帰るからマケ後よろしく」

「はい、お疲れさまでした」


それから数回殴られて1日のノルマの金額に近付いたのでビジネスホテルに向かう。






―――――6か月後―――――


毎日基本平和に公園に行き殴られビジネスホテルに帰る暮らしをしていた

トラブルもあったがほとんどマケとおじさん達を使い対処して、それが不可能の時は壮真が出向いて対処していた

その日も公園から帰りベットで仰向けでスマホの画面の


【タイトル】『女神(本物)異世界で経験した物語(本当) 

【作者】女神アンキシャル(本物)


第887話 『女神ドラゴンをドラランゴと言い間違えて赤面する』


を読み終えスマホを置き足元を見ると空間が一瞬揺れて尻尾をピンッと立てた黒猫が現れた。












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