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硬い男と強い双子殺人鬼  作者: ありがとう君
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第7話 自殺っぽい事

壮真はソファーの真ん中に座っている

真後ろにはカツオが目を血走らせて睨んで立っており

ダブルのスーツの中年男性は扉を開けて奥の部屋に入って行った

目の前にはガラステーブルとガラスの灰皿が置かれている当然お茶は出ていない

部屋の中はシンプルでオフィスの雰囲気で昔のやくざ映画の様な提灯や日本刀は無く神棚と大きな金庫が視界に入る

他には大柄のスキンヘッドとスカジャンを着た若い男が室内で壮真を睨んでいる。


「あの~支払いはまだですか?そろそろ風呂入ってベットでゆっくりしたいんですけど?」


ソファーに座って10分ぐらい待たされてガラステーブルに置いてあるスマホの時間をチェックする

公園での揉め事で22:00を超えており半分本気で声を出す


「‥‥……」

「‥‥……」

「クソガキが!」


スキンヘッドとスカジャンがさらに無言で足を1歩踏み出して睨み

真後ろのカツオはギリギリ聞こえる声量で反応している

室内に来てから私語は聞いていなかった


(この3人はダブルのスーツの中年男性にでも黙っとけとか言われてるのかな?)


3人の様子を伺いそんな事を考えていると奥の部屋の扉が開いてダブルのスーツの中年男性と黒髪でオールバックで黒のダブルのスーツの年配の男性が出てきて壮真の前のソファーに座りダブルのスーツの中年男性は後ろで控える。


「素人さんがあんまり無茶はしない方が良いと思うんだけど?」


年配の男性が壮真の目を見ながら話しかける。


「いえいえ!俺は普通の事をしているだけですけど?殴れた回数が5回で10000万円で大切な商売道具の段ボールが真っ二つに破られて1000万円合計1001万円支払って欲しいだけですよ」

「ふぅ~…兄さんまだ若いよね?自分は素人さんで若いから大丈夫って思ってるのかい?」

「俺は15歳だけど素人とか関係無く多分‥…確実に大丈夫と思いますよ」

「ふぅ~あんまりおじさん達舐めるとここから出れなくて大変な目に合うよ?」

「例えば殺されちゃうとかですか?」

「まぁ~最悪そうなる事もあるね」


室内に入った時に一応ボディチェックを受けていてスマホの録音もチェックされている

後は室内の他の4人の視線がキンキンに冷えている

壮真は大体脅されて当然素直に1001万円も払う訳も無くこういう展開は想定内と考えていたので【絶対防御】を有効活用した実力行使に切り替える。


「まぁ~俺も15歳で若いんで殺されるのは嫌なんですけどね」

「そうだろ?それじゃあ無茶はしないで素直に土下座で謝罪して両親に電話しておじさんと慰謝料について話をさせなさい」

「やっぱり悪党ですね!最後は結局金になりますよね~俺と一緒ですね!それと両親は自殺してこの世にいないし、土下座も謝罪もするわけないし!でも俺自殺っぽい事なら出来ますよ?だからピストルとか銃とか貸してくれたらこの場で見せますけどね?殺すより手間省けますよ?」

「‥‥……」

「黙るんですか?さっきは最悪殺すっぽい事言ってたのに‥…おじさん口だけなの?」


あえて馬鹿にした半笑いで聞いてみる

すると後頭部に衝撃だけが襲いかかる

【皮膚感覚を硬い】の状態にしていたのでゆっくり振り返ると背後でカツオが木刀の刃は砕け散り残った柄の部分だけ両手で握り締めていたが離して落とすと両腕の痛みで大絶叫している。


「え~とカツオだっけ?両腕壊れてたららゴメンね!自業自得だけど‥…それで早くピストルとか銃貸してよ1丁ぐらいこの事務所にあるでしょ?おじさん」

「‥‥……お前何をした?‥…」

「俺は何もしてないよ!カツオが勝手に木刀で殴りかかって自滅しただけでしょ?おじさん見てたよね?」

「‥‥……」

「そんな事より早くピストルとか銃貸してよ?俺の自殺っぽいの見たいでしょ?最悪殺すんだから~」

「‥‥……」

「黙るの好きなんですね?あっ?後ろのスーツのおじさんスーツの内側少し膨らんで無いドラマで見た事あるよ?もしかしてそこにピストルとか銃を奥の部屋行った時に準備でもしたの・・・こんなクソガキに流石弱そうなやつに絡むだけあるね?準備万端だね」


そう言うと壮真は立ち上がり背後に控えていたダブルのスーツの中年男性に素早く近付きスーツの内側に手を入れて金属を掴むとピストルを抜き取る

ダブルのスーツの中年男性はカツオの謎の自滅の絶叫と壮真の異様な雰囲気に反応が数秒遅れる。


「へぇ~やっぱりあった!意外と重たいんだね?」


ピストルを奪われたダブルのスーツの中年男性は珍しそうにピストルを見ている壮真に奪い返そうと動き出す。


「動くな!動くと撃つぞ?あはは!これ1回言ってみたかったんだ」

「クソッ調子乗りすぎだぞ」


ダブルのスーツの中年男性はピストルの銃口を向けられると条件反射で動きが止まる。

手に入れたのはサプレッサー付きオートマチック拳銃で銃口を向けた状態でセーフティーレバーを解除してスライドを引く。


「これで準備完了!後は銃口を向けた人にレバーを引くだけっと!!」

壮真はピストルと銃にまったく興味が無くドラマ映画などで見た薄い知識で『カチッ』と装填された音まで終わらすと全員の耳まで響く。


「「「‥‥……」」」


まだ呻いているカツオ以外口を閉じて壮真の持つピストルを見ている。


「法律あんまり詳しくなくて良く分からないんだけど、未成年の15歳が事務所に拉致されて木刀で殴られて正当防衛でピストルを奪って2,3人撃ち殺したらどんな犯罪になるのかな?‥…まぁ~いいか?2,3人撃ち殺してから考えようかな?考えても分からないかな‥…俺も大変だけどおじさん達も大変になるよね」


『2,3人撃ち殺す』に壮真以外身体が『ピクッ』と反応しているのを見ながら1人1人銃口を向けて威圧して行く


「なんちゃって!」


そう言うと笑顔に変えて銃口を自分のこめかみに向け躊躇いなく3回トリガーを引く

それから銃口を口の中に入れてさらに2回トリガーを引く

計5発の『プシュ』の想像以上のサプレッサー音が室内に響く


「自殺っぽいドッキリでした!驚いたでしょ、テッテレー」


全員が顔を引き攣らせ絶句している様子を見渡してからソファーに座り直す


「でっ?支払いはまだなの?3000万」


完全に委縮して顔面蒼白で震えながら笑顔の壮真を見ているおじさんに聞く。


「‥‥……は、は、はい‥…さ、さ、3000万?」

「俺何か間違ってる?」

「‥…い、い、いえ…私の聞き間違いでした3000万でした・・・はい!」

「あっ?‥…今日はもういいや部屋で早くゆっくりしたいし、だから明日朝の6時に公園に持って来て?」

「‥…は、は、はい朝の6時ですね必ず持って行きます」

「俺は昼前に行くけど必ず朝の6時だよ?カツオでいいよあいつに持ってこさせて」

「‥‥…は、は、はい朝の6時に必ず3000万カツオに持っていかせます」

「ありがとう、後は今日の事俺の事は内緒だよ、これこそ墓場まで持って行く案件だからね」

「は、は、はい…分かりました、ここにいる全員一切口外しません」

「助かるよ、もしも約束破ったら次は自殺っぽいドッキリでは終わらないよ・・・その時は全員殺して家族も聞いた奴も殺すから確実に…もうすぐパートナーとも出会えるし確実に・・・まぁ~俺だけでも大丈夫と思うけど」

「‥‥……は、は、はいお約束は絶対破りません…必ず守ります…」

「ありがとう、それじゃあ俺疲れたから帰るね‥…あっ?これ返しとくね」

「「「はい!お疲れさまでした」」」


壮真は欠伸をして目を擦るとガラステーブルにピストルを置いてスマホを手に取ると全員の挨拶を聞きながら事務所の出口まで歩いて行く。














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