第1話「山へ遠足」
たくさんの風。ある少女は危険なことをした。それはある日。何気なく私、鳥野麗香が山へ遠足に行った話。
「あ、やばあ!寝坊した!」
私はお母さんをすり抜け、更にはしった。
「おはよ。れーちゃん」
「ハアハア.おはよう。みさき。」
ふうと息をすると、金沢マコトという高校生マジシャンのイケメン同級生が現れた。
「あ、マコトくん。」
ここだけの話、わたしはマコトくんが好きだった。みさきは、
「あ、おはー。マコト」
何故か二人は同じ幼稚園、小学校、中学、高校で、名前で呼ぶらしい。
「アタシもそうなりたい。」
するとマコトくんが言った。
「君らお腹空いてるね」
と言うとクルリと手を回し、メロンパンを二つ出し、私らに押し付けた。
「アデュー。」
「するとマコトくんは消えた。」
ボー。三分ボーとしてた私。
「いい加減にしろよ!遅刻だわ!」
と私を引きずってみさきは走った。着くとみさきは席に着きカバンをかけ、私の所へ行った。
「何ボーっとしてんの!」
そして、マコトくんの所にいき、マコトくんにも説教をした。
ガラガラ
ドアがあいた。
「皆さん、お知らせです。」
先生が行った。
「山にピクニックに行けるそうです。そこでお弁当を食べましょう。」
「あの、どんな山なのですか。」
私が訪ねると先生は
「鬼山という山です。」
と言った。
「節分などの鬼じゃなく、殺人鬼の鬼です。昔その山では鬼のような殺人鬼がいたそうです。80人も殺しました。未解決だったのですが、もう二百年も前ですし、流石に犯人も死んでるでしょう。」
先生はそう言うと、緑のリュックサックと青のジャージを着て、
「さあ、行きましょう。」
と言った。私らは歓迎の声を上げた。まだ、知らなかったのだ。この歓迎の声は悲鳴に変わる事を。