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ベッドの上で

気がつくと俺はベッドの上に寝ていた。身体が動かない。

よく見ると首と腹に白いチューブが刺さっている。ああ、またか。

病室のドアをノックする音がした。程なく馴染みの看護婦ジェニーが入って来た。

「あらバイソンお目覚めね。今回は二日間昏睡状態だったわ。キャハハハ」

ジェニーは背が低い、がスタイルはいい。性格は明るく愛くるしい顔立ちだ。

何度も世話になっている。

「ジョニーは無事か?」

「ああ新しい助手さんね。かすり傷だけよ。あれだけの事故でかすり傷だけなんて強運の持ち主ね。バイソンは運が悪い星の元に生まれてきたみたいだけど。キャハハハ」

「面会にきてる人が居るけど連れてきていいかしら?」

「誰だ?」

「魔女のサマンサよ」

俺は無言で頷いた。10分程過ぎてサマンサがやって来た。

「あらーバイソン元気そうじゃない」

「身体にチューブが刺さって寝たきりのどこが元気だ?」

「私は魔女よ。見た目ではなく身体から発するオーラで判断するわ。入院手続き、失われたアーツを賢者アップカーナームに引き渡し、壊れた船の修理依頼、貴方が破壊したコロニーの外壁の修理代、全部私がやったのよ」

サマンサがどや顔で俺を見下ろしている。俺は恐る恐る尋ねた。

「と言うことはだ、賢者アップカーナームから残りの報酬も、俺の代わりに受け取ってくれたのか?」

サマンサは満面の笑みを浮かべた。

「そうよ、その分の手数料はサービスよ。実費は引いといたけど。約束の残りの4500は貰ったわ」

「おい、あの宇宙海賊襲ってきたぞ!どうなってる?」

「ゴメンなさい。ちょっと連絡が遅れちゃって、でももう話はついたわ。あと船の修理代と外壁の修理代も代わりに払っておいたから感謝して」

サマンサはウインクしてきた。

俺は嫌な予感がした。

「修理代はいくらだ?」

「全部で4000万よ」

涼しい顔でサマンサは言った。


残った金は500だけ。入院代はいくらだこの野郎!!!


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